見出し | 内容 |
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そもそも法人ってなに? | ・法律によって人と同じく権利・義務が認められた組織 ・「人」ではないが、法律上人として扱われる存在 |
保育園の運営法人の種類とは? | ・社会福祉法人、学校法人、株式会社、宗教法人など多種多様 ・社会福祉法人、株式会社、学校法人が運営主体に多い ・合同会社やNPO法人なども保育園を運営 |
保育士向け保育園の運営法人の種類の違いを簡単に解説 | ・社会福祉法人や学校法人は福祉施設や学校施設を運営、税優遇あり ・株式会社は税優遇なし ・税優遇の有無は保育士の給与や待遇に影響 |
社会福祉法人・学校法人の保育園で保育士が働くメリット・デメリット | メリット ・経営の安定性が高い ・給与や待遇が比較的良い傾向 ・ベテラン保育士が多い ・学校法人は私学共済に加入可能 デメリット ・家族経営や身内優遇の可能性 ・古い体質が残る場合も ・役職を目指しにくい環境 ・多様なキャリアパスが描きにくい |
株式会社の保育園で保育士が働くメリット・デメリット | メリット ・処遇改善や制度整備に積極的 ・研修や最新技術導入が充実 ・法令遵守意識が高い傾向 ・役職や多様なキャリアパスを目指せる ・運営園が多く他園への異動も可能 デメリット ・小規模園は経営が不安定な場合も ・若手中心の構成が多い傾向 ・職員の入れ替わりが多い |
宗教法人が運営する保育施設で保育士が働くメリット・デメリット | ・保育士への特別なメリットやデメリットは少ない ・大規模な宗教法人は資金面で安定する可能性 ・安定性が高いからといって待遇が良いとは限らない |
その他の法人(合同会社、社団法人(一般・公益)、財団法人(一般・公益)、NPO法人等)で保育士が働くメリット・デメリット | ・運営する園は多くない ・就職時はそれぞれの法人の理念や特徴の理解が重要 ・株式会社と同様の特徴を持つ場合も存在 |
結局どの種類の法人の保育園で働くのがおすすめなのか? | ・社会福祉法人、学校法人、株式会社を優先的に検討 ・待遇や安定性では社会福祉法人、学校法人が有利な場合も ・法人種別だけでなく、自身の希望に合った園を見極めるのが重要 ・法人形態にこだわらず幅広い選択肢を検討 |
まとめ:保育園運営法人(社会福祉法人、学校法人、株式会社)の違いを保育士向けに解説! | ・各法人の特徴、給与・待遇、キャリアパス、労働環境の違いを解説 ・最終的には法人種類だけでなく、複数の園を比較検討が大切 ・ICT導入や研修、福利厚生などの確認も重要 ・見学や面接で具体的な質問をし、ミスマッチを防ぐ手がかり |
よくある質問(FAQ) | 見極めポイント ・福利厚生、研修制度、職員の定着率を詳細に確認 ・見学で園の雰囲気や保育士の表情を把握、面接で給与やキャリアパスを質問し見極める 安定性・研修の違い ・社会福祉法人:経営安定性が高く研修も充実 ・学校法人:教育特化型で専門研修が充実 ・株式会社:経営状況が待遇に直結、最新技術導入や研修が積極的 非営利・営利の影響 ・非営利法人:税制優遇により給与や福利厚生に還元しやすい ・営利法人:利益課税あるが、成果主義や手当で高水準待遇の園も存在 ICT導入・教育方針 ・株式会社は事業拡大・競争力強化を重視するため、技術・教育方針に積極的 ・業務負担軽減や質向上を目指し、自由度と柔軟な運営で対応 キャリアパス ・社会福祉法人:年功序列傾向で役職昇進 ・学校法人:教育専門職として主任・副園長への道 ・株式会社:実力次第で早期昇進、本部勤務など多様なキャリアパス 自分に合った園の見つけ方 ・理想の働き方や保育の柔軟性を考慮し選択 ・複数の園を比較検討、雰囲気や内容、給与など多角的に見極める |
就職・転職を考えている保育士の皆様。保育園の運営法人の種類の違いについて意識をしたことはありますか?
- 社会福祉法人
- 学校法人
- 株式会社
- 運営法人の違いが保育士に関係あるの?
- どの種類の運営法人が保育士の待遇が良い?
保育士として、就職や転職を考えるとき、保育園運営法人の種類が働き方に大きく影響することをご存じですか。
この記事では、社会福祉法人、学校法人、株式会社といった主要な保育園運営法人ごとの具体的な違いを、働く保育士の視点から詳しく解説します。

保育園の法人ってたくさんあるけれど、結局、私にとって何が一番良いの?

自分に合った働き方を見つけるために、法人ごとの特徴を深く理解することが重要です。
保育園を運営する組織には様々な法人の種類があります。これらはどれも保育士が就業する可能性のある保育施設を運営しています。そしてこれらの運営母体の違いは、保育士の待遇、働き方、人間関係などにかなり色濃く影響が出てきます。
社会福祉法人、学校法人、株式会社、宗教法人の園での勤務経験があります
その経験が参考になればと思います
そもそも法人ってなに?
法人とは、法律によって、人と同じように権利・義務を認められた組織のことを指します。法人は、実際の「人」ではないけど、人として扱われることになります。会社が何かを買ったり、契約したりすることができるのは、法人であるからなんですね。
保育園の運営法人の種類とは?
ひとくちに保育施設(保育園、認定こども園)といっても、その運営母体の種類は様々です。保育施設の場合は、個人が運営しているものを除けば、基本的にはなんらかの種類の法人が運営をしているということになります。
- 社会福祉法人
- 学校法人
- 株式会社
- 宗教法人
- 合同会社(LLC)
- 社団法人(一般・公益)
- 財団法人(一般・公益)
- NPO法人
など様々な法人が保育園を運営しています。特に保育園を運営している法人で多いのが「社会福祉法人」で次いで「株式会社」が運営する法人も多いです。認定こども園は「学校法人」が運営しているケースが多いです。保育施設ではありませんが、幼稚園も学校法人が運営していることが多いです。
絶対数はかなり少ないですが、合同会社(LLC)、社団法人(一般・公益)、財団法人(一般・公益)、NPO法人などが保育施設を運営しているケースもあります。これらの法人は株式会社の保育園と同様の特徴があります。
宗教法人が運営する保育施設も少ないですが存在します。寺や神社に付随しているケースが多いです。
保育士向け保育園の運営法人の種類の違いを簡単に解説
法人種別 | 運営施設 | 保育園運営における税優遇等 |
---|---|---|
社会福祉法人 | 福祉施設 | 有り |
学校法人 | 学校施設 | 有り |
株式会社 | – | 無し |
保育園の運営法人の種類別の違いをおおまかに紹介するとこのような形になっています。実際には細かい部分で様々な違いがあると思いますが、保育士が特に理解しておくべき点は上記になります。
保育園運営における税優遇等があるということは、最終的には保育士の給料や待遇面にも影響を与える部分になります。一見すると、社会福祉法人、学校法人や学校法人のほうが良いように見えますが、保育士が働くという観点でみるとそうとは限らないです。以降から各法人の種類別に保育士が働くメリット・デメリットを紹介しています。
社会福祉法人・学校法人の保育園で保育士が働くメリット・デメリット
社会福祉法人が運営する保育施設は「保育園」が多く、学校法人が運営する「保育施設」は認定こども園が多いです。社会福祉法人・学校法人の保育園で保育士が働くメリットやデメリットを紹介します。
社会福祉法人・学校法人の保育園で保育士が働くメリット
ここからは社会福祉法人・学校法人の保育園で保育士が働くメリットを紹介します。
- 経営面で安定性が高い
- 給与待遇が比較的良い
- ベテラン保育士が多い場合も
- 学校法人の認定こども園で働く場合には、私学共済に入ることができる
経営面で安定性が高い
社会福祉法人・学校法人の保育施設は、経営面で安定している場合が多いです。古くから運営されていて歴史も長いためです。また、税制面でも優遇されているので、運営の安定が図りやすいです。利用者の目線で考えても、歴史が浅い保育園と比較して安心できると考える人も多く、園児の定員も埋まりやすいという側面もあるかもしれません。
給与待遇が比較的良い
給与待遇に関しては、総合的に比較すると社会福祉法人や学校法人が運営する保育士施設で勤務したほうが良い場合が多いです。これは前述している保育園運営における税優遇等があることも起因していると言えます。この結果として、社会福祉法人や学校法人が運営する保育士施設で勤務する保育士のほうが待遇がやや良いケースが多いです。例として、賞与の金額などが株式会社が運営する保育園より良いケースが多いです。
ただし、処遇改善の取り組み、保育士向けの各種制度の利用可否、福利厚生制度の整備などは株式会社の保育園のほうが進んでいるケースも少なくないです。例えば、保育士宿舎借り上げ制度などの保育士の給与待遇などに直結する制度の利用に関しては、株式会社の保育園のほうが積極的に取り入れているケースもあります。
ベテラン保育士が多い場合も
社会福祉法人の保育園で歴史が比較的に長いものが多く、その分、勤務している従業員も長く勤務していることがあります。そのため、保育士もベテランの方がいるケースも多いです。ベテラン保育士がいると、保育所運営の面でも、スキルの面でも安定を図ることができます。経験豊富な人が保育園内にいると、スムーズに効率よく保育園の運営が進みます。そうすると保育士個人の負担なども全体的に軽減されることにも繋がります。反面「古い体質が残ってしまっているかも」というデメリットも生みやすい点は注意が必要です。
学校法人の認定こども園で働く場合には、私学共済に入ることができる
学校法人が運営する認定こども園などの保育施設で勤務する場合は、健康保険として「私学共済」に加入することが多いです。私学共済は、通常のその他の健康保険組合などの比較すると、利用者にとってメリットが多いです。私学共済に関しては以下の記事でも紹介しているので参考にしてください。
社会福祉法人・学校法人の保育園で保育士が働くデメリット
ここからは社会福祉法人・学校法人のそれぞれの保育園で保育士が働くデメリットについて紹介します。
- 家族経営、身内優遇がある
- 古い体質が残っているかも
- 法令遵守
- 最新技術
- 研修
- 各種制度の導入
- 園長/施設長、主任などの役職者を目指しにくい
- 多様なキャリアを描きにくい
家族経営、身内優遇がある
社会福祉法人などは特に、家族経営の形で運営されている保育園も少なくないです。デメリットには、身内の優遇などあり、その結果として、身内ではない保育士が冷遇されてしまうということもあります。
社会福祉法人でも、大きな組織になってくるとあまり家族経営という印象は薄れいている場合もあります。家族経営の保育園で働くデメリットについては以下の記事でも紹介しているので参考にしてみてください。
古い体質が残っているかも
社会福祉法人の保育園で歴史が比較的に長いものが多い反面、古い体質が残っている可能性もあります。日々の保育に関する考え方についてはもちろん、残業や持ち帰りの仕事に対する考え方も同様です。古い体質が残っていると、なにか保育園を改善したくても、昔からそうやっていたという理由で改善が進まないこともあるかもしれません。
園長/施設長、主任などの役職者を目指しにくい
これは、特に家族経営の形で運営されているが多いですが、園長/施設長、主任などの役職を目指しにくいというデメリットがあります。家族経営の場合は、身内が優遇されたたり、外部から現れて役職に就任するというケースも多いので、身内ではない保育士が役職を目指しにくい環境になってしまうこともあります。
多様なキャリアを描きにくい
社会福祉法人や学校法人、宗教法人は親族や関係者などのコネで役職者が決まってしまうところが多く、働きながら園長などの役職を目指すということが難しくなっていることは少なくないです。場合によっては、主任保育士までも身内で固められてしまっているところもあります。社会福祉法人や学校法人、宗教法人に就業する場合は、自分が保育士として描いているキャリアを積めるかどうかを事前に確認をとっておくべきかもしれません。
株式会社の保育園で保育士が働くメリット・デメリット
株式会社の法人とは、つまり、一般的な会社のことです。株式会社が運営する保育園は税制面を考えると前に上げた法人と比較してやや不利になります。保育園の運営で得た利益についても課税対象になるためです。逆に、株式会社が保育園事業に参入できるようになったのは、主に2004年の児童福祉法改正以降であるため、それ以降に参入している保育園は、最新技術や制度などの取り組みに対して積極的です。
ここに挙げている内容に関してもその会社次第である部分も多いので、就業する前は、やはり同様に自分が保育士として描いているキャリアを歩めるかどうかをしっかりと判断すべきです。
株式会社の保育園で保育士が働くメリット
株式会社の保育園で保育士が働くメリットは以下になります。
- 処遇改善の取り組みに積極的
- 各種制度がきちんと整備されている
- 研修などが充実している
- 保育関連の最新技術の導入
- 法令遵守意識が高い
- 園長・施設長、主任などの役職者を目指せる
- 様々なキャリアパスがある
- 運営している保育園数が多く他園への異動が可能
処遇改善の取り組みに積極的
保育士宿舎借り上げ制度の利用や各種処遇改善手当の受給など、自治体が行う保育士向けの制度は、株式会社の保育園で積極的に導入が進んでいます。
各種制度がきちんと整備されている
やはり社会福祉法人などと比較すると後発であることが多く、給料面でも劣ってしまうことも少なくないですが、その分、各種制度はきちんと整備されています。産休育休制度や福利厚生などにも力をいれて、保育士に気持ちよく働いてもらいたいという意識が高いです。組織が大きい株式会社になれば、最新の制度や情報へのキャッチアップも早いです。
研修などが充実している
株式会社が運営する保育園で比較的共通している良いところは、保育士の働き方の改革に積極的であるという点です。株式会社の保育園は研修などの実施にも積極的です。大規模な保育園になればなるほど、保育士のスキルアップなどの支援が充実しています。保育士や保護者が利用するシステムに最新の機材やアプリなどが導入されていて、負担が軽減されていることが多いです。外部の研修なども積極的に取り入れていて、スキルアップの機会も多いです。
保育関連の最新技術の導入が進んでいる
株式会社の保育園は保育関連の最新技術の導入が進んでいるケースがあり、タブレットや専用のアプリなどを導入して、保育士の負担軽減などにも積極的であることが多いです。大きい組織であれば会社全体でまとめて新しい技術を導入できるというメリットがあります。
法令遵守意識が高い
これは保育業界に限らずどの業界にも言えることだと思いますが、会社が大きければ大きいほど 法令遵守意識が高い というところも働く保育士にとっては良い点になります。サービス残業、持ち帰りの仕事、休暇の取得のしやすさ、産休育休などの各種制度の整備、福利厚生などが充実している傾向があります。
もちろん学校法人や社会福祉法人の保育園であっても大きくなれば法令遵守意識も高いですが、社会福祉法人や学校法人には小さい組織も多く、法令遵守意識が低い場合もあります。
園長・施設長、主任などの役職者を目指せる
株式会社が運営する保育園であれば、実力次第で園長などの施設長への道を切り開くことができます。より大きな株式会社の保育園法人になってくると最近では新規の保育園もどんどん開園させているので、役職に就きやすいという点があります。
様々なキャリアパスがある
株式会社の保育園であれば、前述した、園長・施設長などの役職へのキャリアパスはもちろん、保育士として現場経験を経た後に法人本部で会社員として働くという道も切り開くことも不可能ではないです。
運営している保育園数が多く他園への異動が可能
たくさんの保育園を運営している株式会社の保育園であれば他園に移動できるというのも良い点です。他園への異動が可能という点も大きなメリットになります。例えば、引っ越した場合は給料待遇を維持して近隣の保育園に通うことができます。また、人間関係で何かトラブルが生じてしまった場合でも別の保育園に移動することが可能です。
株式会社の保育園で保育士が働くデメリット
一方でもちろんデメリットもあります。株式会社の保育園で保育士が働くデメリットについては以下になります。
- 小さい会社は経営が安定していない
- 若手中心が多い(特に新設保育園)
- 職員の入れ替わりが激しい
小さい会社は経営が安定していない
昨今の保育需要の増加の影響で、保育園の運営を新しくはじめる会社なども増えています。その副作用として、保育園などの福祉施設の運営経験などが乏しい会社等も、お金儲けとして保育園を始めているケースもないとは言えないです。結果として、経営や運営が安定しておらず、給与の支払いの遅延や保育士の一斉退職などが発生して立ち行かなくなる保育園もあります。特に小さい会社が運営する保育施設には経営の面で注意が必要です。

若手中心が多い(特に新設保育園)
特に新設の保育園は若手を多く採用するケースもあります。そもそも保育士不足で採用が難しいので結果的に若手が多くなるという側面もあります。これは一概に悪いこととは言えないですが、園の運営の安定を考えると、やはりそれなりの経験がある保育士がいたほうが良い場合も少なくないです。
職員の入れ替わりが激しい
株式会社の保育園では、職員である保育士の入れ替わりが多いという点があげられます。職員の入れ替わりが激しいという理由が、複数の保育施設を運営しているためです。例えば、近隣に新しい保育園がオープンした際、既存の保育園から保育士が異動するというケースなどです。
職員の入れ替わりが多いと、よくも悪くも、保育施設の運営は安定しにくいです。その保育園で慣れている人がいると効率良く運営が進むためです。また、職員の入れ替わりが激しいというのはメリットにもなる部分でもあります。保育園によくありがちな「お局保育士」と言われるような状態を生み出しにくいという点です。
宗教法人が運営する保育施設で保育士が働くメリット・デメリット
続いて、宗教法人が運営する保育施設で保育士が働くメリット・デメリットについて紹介します。
勤務している保育施設が、宗教法人だからということによって、働く保育士になにかメリットやデメリットがあるということはあまりないかもしれません。
それなりに、大きな宗教法人であれば資金面では安定していると言えるかもしれません。また、もともと保育施設がある土地の所有者が宗教法人であるということも多く、そういった点でも、資金面には余裕がある場合が多いです。もちろん、だからといって、働く保育士の待遇が良くなるとは限らない点にも注意が必要です。
その他の法人(合同会社、社団法人(一般・公益)、財団法人(一般・公益)、NPO法人等)で保育士が働くメリット・デメリット
数は多くありませんが、合同会社、社団法人(一般・公益)、財団法人(一般・公益)、NPO法人等が運営する保育施設もあります。
それぞれの法人に設立の経緯や理念などがあると思うので、これから就職を考える場合は、それぞれの法人の特徴などをよく理解する必要があります。もちろん、このことは、他の種類の運営法人に関しても言えることです。
結局どの種類の法人の保育園で働くのがおすすめなのか?
ここまで、それぞれの法人が運営する保育園のおおまかな特徴などを紹介しましたたが、皆さんが気になるのは結局どの法人の保育園がおすすめなのかという点だと思います。
まず、基本的には、保育士が就職を考えるという場合は、社会福祉法人、学校法人、株式会社を選択肢に入れると良いです。もちろん、大半の施設がこのどれかになると思います。
それ以外の法人種別については、積極的にその種別の法人を選んでいくということはしなくてよいでしょう。もちろん、魅力的な保育施設であれば、法人の種別に関係なく、就職の選択に入れると良いです。
そして、保育士が就業するという観点では、他の条件が全く同様であれば、社会福祉法人や学校法人が運営する保育園が待遇面や安定性の面ではおすすめできます。
ただし、実際にはその他の条件が全く同じということはありえないので、結局は、法人の種類などによらず自分の希望にあった良い保育園に就業するということが大切になります。それぞれで特徴などはありますが、結局のところ、自分の応募する可能性のある複数の保育園を比較し、どちらが自分にとって良いのかを見極めることが大切です。
逆に、法人の種類によって選択肢を狭めてしまうと、せっかくの良い保育施設が選択肢から外れてしまうことになります。株式会社が良い、社会福祉法人が良いということではなく、求人を探す際は、運営母体だけにこだわらずに幅広い選択肢から選んでいくことがおすすめです。
まとめ:保育園運営法人(社会福祉法人、学校法人、株式会社)の違いを保育士向けに解説!
今回の記事では、保育園運営法人である社会福祉法人、学校法人、株式会社それぞれの違いを、保育士の皆様の視点から詳しく解説しました。
就職や転職の際には、最終的に法人の種類だけで決めるのではなく、ご自身が応募を検討する複数の保育園を比較して見極めることが大切だと私は考えています。
この記事で特に重要な点は以下のとおりです。
実際に気になる保育園へ見学に行ったり、面接時に具体的な質問をしたりすることは、ミスマッチを避け、長く安心して働ける職場を見つけるために重要です。
ひとくちに保育施設(保育園、認定こども園)といっても、その運営母体の種類は様々です。保育施設の場合は、個人が運営しているものを除けば、基本的にはなんらかの種類の法人が運営をしていることになります。
これから就職や転職をするという方は、このような違いを知っておくと、働く保育園の詳細をよく知るための一つの手がかりになると思います。
もちろん、最終的には、法人の種類で選ぶということではなく、自分の応募する可能性のある複数の保育園を比較してどちらが自分にとって良いのかということを見極めることが大切になります。
今後の就職や転職活動では、この情報を参考に、ご自身の希望や働き方に合った保育園を見つけてください。
よくある質問(FAQ)
- Q保育園運営法人を選ぶ際、どのような具体的な見極めポイントに着目すればよいですか?
- A
保育園の運営法人を選ぶ際は、福利厚生、研修制度、そして現場の職員の定着率を細かく確認することが大切です。
気になる保育園へは必ず見学に訪れ、実際に働く保育士の表情や園の雰囲気を感じ取ることをおすすめします。
面接の場では、給与体系やキャリアパスについて具体的に質問し、ご自身の働き方と合致するかどうかを見極めてください。
- Q社会福祉法人、学校法人、株式会社で働く際、それぞれの法人の安定性や研修制度に違いはありますか?
- A
はい、法人によって傾向があります。
社会福祉法人は、国や自治体からの認可を受けた「非営利法人」であり、公的な補助金も受けるため、経営の安定性は高い傾向にあります。
研修制度も充実しており、永く働く中で専門性を高める機会が多くあります。
学校法人は教育に特化しており、教育的な専門知識を深める研修が充実しています。
株式会社は、営利を目的とした「営利法人」であるため、経営状況が待遇に直結する可能性がありますが、その分、最新技術の導入や多岐にわたる研修を積極的に取り入れ、保育士のスキルアップを重視する傾向があります。
- Q「非営利法人」と「営利法人」という区別が、保育士の給与水準や福利厚生にどのような影響を与えるのでしょうか?
- A
「非営利法人」である社会福祉法人や学校法人は、税制優遇を受けているため、その利益を給与や福利厚生に還元しやすいという特徴があります。
これにより、比較的安定した給与水準や手厚い福利厚生が期待できる場合が多いです。
一方、「営利法人」である株式会社は、利益に課税されるため、その分給与や福利厚生への還元が難しい側面があります。
しかし、株式会社の中には、独自の成果主義を導入したり、保育士宿舎借り上げ制度といった手当を積極的に活用したりすることで、高水準の給与や充実した福利厚生を提供しているケースも存在します。
- Q株式会社が運営する保育園でICT導入や新しい教育方針への取り組みが活発なのはなぜですか?
- A
株式会社は「営利法人」であり、事業の拡大や競争力の強化を重視します。
そのため、新しい技術や「教育方針」を積極的に取り入れ、多様な保育サービスを展開する傾向があります。
ICT(情報通信技術)の導入によって、保育士の業務負担を軽減し、より質の高い保育を提供することを目指しています。
これは、企業の自由度の高さや、市場のニーズに迅速に対応する柔軟な運営体制によるものです。
- Q保育士としてキャリアアップを考える際、各運営法人ではどのようなキャリアパスが期待できますか?
- A
社会福祉法人では、一般的に年功序列の傾向があり、長年の勤務で役職に就く「キャリアパス」が描けることが多いです。
学校法人は、教育専門職としての道を究めることに特化し、主任や副園長といった役職を目指すことが可能です。
株式会社では、成果主義や能力に応じた評価制度が導入されていることが多く、実力次第で早期に園長や施設長への昇進が期待できます。
また、法人本部での勤務や、新規園の立ち上げに関わるなど、多様な「キャリアパス」が選択肢として存在します。
- Q法人形態にこだわらず、自分に合った保育園を見つけるために、最終的にどうすればよいですか?
- A
法人形態にこだわるのではなく、ご自身の理想の働き方や「保育の柔軟性」を考慮することが最も重要です。
最終的には、候補となる複数の保育園を実際に比較検討することが欠かせません。
園の雰囲気や保育内容、職員の働き方、そして給与や福利厚生など、多角的に情報を収集し、ご自身にとって「働きやすい労働環境」であるかどうかをじっくりと見極めるようにしてください。