これから保育士資格の取得を考えている方。特に社会人の方で、働きながらの取得を考えている方。
すぐにでも保育士として働きたいという方のために、保育士の資格を最短で取得する方法についてを解説します。
また、
- 保育士試験は何時間勉強すれば良い?
- 保育士試験は何年かければ合格できる?
など、あわせて社会人が働きながらでも取得は可能なのかという点についても掘り下げて解説しています。
保育士の資格の取得経験があります
その経験が参考になればと思います
保育士の資格の取得方法は?
まず、保育士の資格を最短で取得する方法を説明する前に、保育士資格の取得の二通りの方法について簡単に説明します。
- 保育士資格の取得方法① 養成学校に通う
- 保育士資格の取得方法② 保育士試験を受ける
養成学校に通うというのは、いわゆる保育の専門学校などに通って単位を取得して卒業することで保育士の資格を取得します。
保育士試験は年に2回程度、全国で実施されている試験で、筆記試験と実技試験があります。両方に合格すると保育士資格を取得することができます。保育士試験の受験には受験するために必要な条件も存在します。
保育士資格の取得の二通りの方法についてのより詳細は以下の記事で解説しています。
保育士の資格を最短で取得する方法は?
前述した通り、保育士の資格を取得するには大きく二通りの方法がありますが、最短での取得を狙う場合は、保育士試験に合格する方法を選択する必要があります。専門学校に通う方法は最短だと2年かかるためです。保育士試験であれば最短で次回の試験に合格することができれば良いです。
保育士試験は毎年通例として、 筆記試験日の およそ3ヶ月前 に受験申請の受け付けが終了します。実技試験から見ると およそ5ヶ月前 になります。
これを考えると、保育士の資格を最短で取得するには、 受験の意思を固めてから合否の結果がわかるまで早くても半年程度かかる見込み になります。
前期の筆記試験は4月に、後期の筆記試験は10月に開催されることが多いです。
1月に受験を申し込んだ場合は、4月に筆記試験をして、それに合格し、6月に実技試験を受け合格すると7月くらいには合否がわかると思います。そしてこれが最短の合格ルートになります。
タイミングよく次の試験を受けることができれば、これが最短のルートになりますが、運悪く次回の受験申請が締め切られてしまっていた場合は、最短で受験できるのは次の次の試験になります。
つまり、 どんなに保育士試験の勉強を頑張れて一発で合格できる前提としても、開始のタイミングによっては半年から一年は時間がかかることとになります。
現実的に最短ルートで保育士試験に合格できる?
現実的に最短ルートで保育士試験に合格できるかどうかに関しては、こればっかりはその人次第としか言いようが無いです。
保育士の試験は「何時間勉強すれば良い」とか「何年間かければ合格できる」と言い切れるものではないということです。これは保育士の試験に関わらずですが、試験の対策はその人がもともと持っている知識や経験などにも左右されます。例えば、大学受験などの経験がある人であれば、試験勉強というものを効率的に進める方法を既に身につけているかもしれません。
それに加えて、社会人として働きながらであれば、就業後や休みの日に費やすことが出来る時間も人によって様々です。なので、こうすれば最短で合格できるとか、何年間かければ合格できるというものではないです。
なので、最短で合格するということにこだわりすぎずに、余裕を持って資格取得までのスケジュールを組むのがおすすめです。
社会人が働きながらでも取得は可能か?
前述したとおり、保育士の資格を取得するには保育士試験に合格すれば良いので、就業中の社会人でも取得できる可能性は十分にあります。
保育士試験の日程はほぼすべてが土曜日か日曜日に開催されるため、土日に休みが取れる方の場合は、試験も問題なく受験できると思います。
筆記試験は土曜日と日曜日に開催され、実技試験は日曜日に開催されるのが通例になっています。
逆に、現在の仕事の都合上、土日には絶対に休みを取ることができないという方の場合は、仕事をしながら試験を受けに行くことができないので、その点は注意が必要です。
また、現在の仕事の関係上、保育士試験の勉強に時間を全く割くことができないという方の場合は、その状態で合格するのは厳しいので、まずは勉強時間を捻出する必要があります。
社会人が働きながらでも取得を考える場合は、現在の仕事の都合を踏まえて、どれくらいの時間を保育士試験の対策に割くことができるのか一度考えてみてみると良いと思います。
資格取得に向けて勉強する前に確認すべきこと
- 保育士試験の概要
- 自分自身が保育士試験受験の基準を満たしているかどうか
- 受験申請の流れや会場などの場所の情報など
まずは、保育士試験がどういうものなのかを知ることが大切です。保育士試験の概要については以下の記事で解説しています。
次に重要なのは、自分自身が保育士試験受験の基準を満たしているかどうかです。実は、保育士試験は誰でも受験できるというわけでは有りません。
この基準を満たしていない場合は、最短での取得はおろか、受験自体が不可能になってしまいます。
受験資格に関して簡単に説明しておくと、
高校卒業後、大学を卒業しているか、短期大学、専門学校を卒業していること
が条件になっています。それに該当しない方は、保育関連の実務経験が必要になってきています。
保育士試験の受験資格の要件については以下の記事で詳細を解説しています。
そして、最後にチェックしておくべきがなのが、受験申請の流れや会場などの場所の情報などについてです。
最短で保育士の資格を取るためには次回の保育士試験の受験申請を期日までに行う必要があります。全国保育士養成協議会の保育士試験のページで日程や申請方法を確認しましよう。
保育士試験の勉強方法に関しては以下の記事で解説しています。
保育士の資格の取得後はいつから働くことができる
保育士試験に合格した場合、合格の書類が郵送されてくると思いますが、それがあれば保育士として保育園で働くことが出来るというわけでは有りません。
保育士試験の合格後は、「保育士登録」の申請を管轄している機関に行う必要があります。保育士として働くには保育士登録を行い、保育士証を貰う必要があります。
難しい作業ではありませんが、数千円の手数料と 最短で2ヶ月程度の期間 がかかります。なので、保育士試験の合格後にすぐに働きたいという方は、すぐにこの「保育士登録」の申請を行う必要があります。
つまり、前述の最短で保育士の資格を取得する方法を踏まえ、保育士の資格取得を決めてから、保育士として働けるようになるには、最短の場合でで8ヶ月がかかることになります。
保育士登録の手順については以下の記事で紹介しています。
ただし、保育士証が手元にまだ来ていない段階でも、資格取得見込みとして働ける可能性は高いです。この段階では、書類に不備が無い限りは100%保育士登録がなされ、保育士証が届くので、保育園側も採用してくれることがあります。
おそらくその場合は、資格証が届くまでは「保育補助」という扱いでの勤務になると思いますが、数カ月後には保育士証が届き、正式な保育士として働けることが確定しているので、給与や待遇等ほとんど保育士と同一の待遇で就業開始が出来ると思います。
保育士試験の合格証などは「保育士登録」の際に郵送するので、この場合は、合格証のコピーなどを証明として残しておくと良いと思います。
そもそも保育士の資格がなくても保育園で働くことは不可能ではない
ここまで、保育士の資格を最短で取得するルートを紹介しましたが、保育士の資格がなくても、実は保育施設で働くということは不可能ではないです。
最近では保育士の資格が無資格でも「保育補助」として働くことができる保育園も増えています。保育士不足なので、保育園では保育士の配置基準を超える部分の人員は、無資格の保育補助を雇用するケースもあります。
さらに「子育て支援員」という、研修を受けることで取得ができる資格を保持していれば、さらに保育関連の施設の雇用の可能性を広げることも可能です。
最終的には、待遇面や子どもへの安全面を考えると、保育士の資格取得が望ましいですが、無資格からでも保育施設で働きつつ、資格取得を目指すという方法も可能となっています。
【まとめ】保育士の資格を最短で取得する方法は?社会人が働きながらでも取得は可能?
保育士の資格を最短で取得するには、 受験の意思を固めてから合否の結果がわかるまで早くても半年程度かかる見込み です。
保育士として働くことができるのは、そこから保育士登録の申請をして保育士証を得る必要があるので、更に2ヶ月程度がかかります。これが保育士として働く最短のルートになります。
もちろん、社会人が働きながらでも資格取得を目指すことは可能ですが、簡単な試験というわけではないので、合格できるかどうかは努力次第になると思います。
その人が既に持っている知識、知っている効率的な勉強法などが関係するので、「保育士の試験は何時間勉強すれば良い」と言い切れるものでは有りません。
自分ができる範囲内で余裕を持って資格取得までの道のりの決めていくと良いかもしれません。