目次 | 内容 |
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保育士を辞めた理由ランキング<令和4年のデータを参考> | ・令和4年調査での退職理由上位 ・職場の人間関係、仕事量が多い、給料が安いなどが上位に挙がる ・複数回答可のアンケート結果 |
保育士を辞めた理由ランキング<令和元年5月公表のデータを参考> | ・令和元年5月公表の過去データ ・職場の人間関係、給料が安い、仕事量が多いなどが上位 ・一般的な離職理由と比較し、人間関係と給料の安さが顕著 |
1位:職場の人間関係 31.5% | ・保育園は小規模な組織が多く、異動での環境変化が困難 ・女性が多い職場環境で、派閥や対立が起きやすい ・家族経営の園では問題への自浄作用が働きにくい傾向 |
2位:仕事量が多い 23.1% 5位:労働時間が長い 18.6% | ・日々の連絡帳、日誌、計画作成など多岐にわたる業務 ・子どもへの対応と同時並行で仕事を進める状況 ・保育士不足と園の予算制約が長時間労働の一因 ・給料が発生しない持ち帰り仕事やサービス残業も発生 |
3位:給料が安い 22.1% | ・保育士の給料は全産業平均と比較して低い水準 ・安い給料に加えて、人間関係の悩みや仕事量への不満も重なる ・給料が国によって決められる側面があり、需要が増えても給料は上がりにくい |
5位:妊娠・出産 22.3% 8位:結婚 13.6% 9位:子育て・家事 13.5% | ・ライフイベントをきっかけとする退職理由 ・職場の給料の安さや仕事の多さなど潜在的な不満が影響 ・不満が少なければ復帰する選択肢もあるが、現実は難しい ・子育てと仕事を両立しにくい環境も影響 |
11位:就業適性に対する不安 9.9% | ・劣悪な職場環境が「自分は向いていない」という思いに繋がる ・後輩指導体制が整わない園では、叱責が多く自信喪失 ・働く園を変えても同じ状況と諦め、退職を選択 |
14位:保護者対応の大変さ 7.0% | ・いわゆる「モンスターペアレント」と遭遇する可能性 ・低い給料や過剰な仕事量に対し、「やりがい」だけで続ける難しさ ・心ない言葉で、子どもと関わる喜びが失われる |
保育士を辞めた理由を見た感想 | ・人間関係、仕事量、給料の安さが主要な退職理由 ・特に給料の低さが、他の職場の不満をさらに増幅させている ・給料が改善されれば、保育士不足の問題解消に繋がる可能性 |
まとめ | ・退職理由の上位は人間関係、仕事量、給料の安さ、健康上の理由 ・給料の低さは、他の職場の課題をさらに悪化させる側面がある ・ライフイベントでの退職も、職場への不満が背景にある場合が多い ・やりがいだけでは補えない、保育士特有の労働環境の課題が存在 |
よくある質問(FAQ) | ・人間関係の悩み:小規模組織、異動困難、女性が多い職場での派閥発生 ・給料と他の退職理由:低い給料が仕事量や労働時間、人間関係への不満を増幅 ・激務の改善見込み:国の配置基準や運営費の制約はあるが、ICT化などで改善の動き ・健康上の理由:高い集中力が必要な精神的負担、抱っこなど身体的負担、感染症リスク ・結婚・出産での退職:他の職種でも一般的だが、潜在的な職場不満が顕在化しやすい ・キャリア不安の対処:退職理由の明確化、情報収集、キャリアコンサルタントへの相談 |
- 保育士が保育士を辞めた理由が知りたい
- 保育士として就業した人が退職した理由が知りたい
保育士の仕事は大変なことも多く、漠然とした不安や悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
特に保育士を辞めた理由については、誰しもが一度は気になることだと思います。
日本には、保育士の資格を持っていても保育士として働いていない人が約90万人いると言われています。理由は様々だと思いますが、保育士として働いている人のおよそ2倍近くの人数に相当します。
近年では、保育士の待遇は徐々に改善されてきてはいますが、保育士を辞めて異業種に就職するという方は少なくないと思います。また、現職が保育士の方でも、保育士を辞めたいと思っている方もいらっしゃると思います。
この記事では、保育士として就業した人がどのような理由で退職したのかを、東京都福祉保健局の調査データに基づいた最新のランキング形式で詳しく解説します。

他の保育士さんも、私と同じようなことで悩んで辞めているのかな?

客観的なデータで、あなたの悩みを具体的に把握できます
この記事でわかること
保育士を辞めた理由ランキングについては、東京都保育士実態調査報告書の調査「過去に保育士として就業した者が退職した理由」を参考にしています
その経験が参考になればと思います
保育士を辞めた理由ランキング<令和4年のデータを参考>
東京都保育士実態調査報告書の調査「過去に保育士として就業した者が退職した理由」からわかる保育士を辞めた理由のランキングを紹介します。
- 1位:職場の人間関係 31.5%
- 2位:仕事量が多い 23.1%
- 3位:給料が安い 22.1%
- 4位:健康上の理由 20.6%
- 5位:労働時間が長い 18.6%
- 6位:妊娠・出産 16.2%
- 7位:他業種への興味 15.3%
- 8位:結婚 13.6%
- 9位:保育所や法人の保育理念に共感できなかった 13.4%
- 10位:子育て・家事 10.8%
- 11位:転居 10.1%
- 12位:就業適性に対する不安 9.9%
- 13位:家族の事情 7.8%
- 14位:保護者対応の大変さ 7.0%
- 15位:自身の昇格等のキャリアアップが見通せない 6.7%
- 16位:配偶者の意向 2.1%
- その他 24.6%
※ 複数回答可のアンケート
※ (出典)「東京都保育士実態調査報告書」(令和4公表)東京都福祉保健局 https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/shikaku/r4hoikushichousa.files/0R4houkokusyogaiyou.pdf
保育士を辞めた理由ランキング<令和元年5月公表のデータを参考>
古いデータになります。参考用として記載を残しています。
東京都保育士実態調査報告書の調査「過去に保育士として就業した者が退職した理由」からわかる保育士を辞めた理由のランキングを紹介します。
- 1位:職場の人間関係 33.5%
- 2位:給料が安い 29.2%
- 3位:仕事量が多い 27.7%
- 4位:労働時間が長い 24.9%
- 5位:妊娠・出産 22.3%
- 6位:健康上の理由 20.6%
- 7位:結婚 18.4%
- 8位:他業種への興味 15.2%
- 9位:子育て・家事 13.5%
- 10位:転居 11.3%
- 11位:就業適性に対する不安 9.9%
- 12位:保護者対応の大変さ 7.4%
- 13位:家族の事情 6.2%
- 14位:雇用期間満了 5.4%
- 15位:配偶者の意向 3.5%
- その他 18.5%
※ 複数回答可のアンケート
※ (出典)「東京都保育士実態調査報告書 中間のまとめ」(令和元年5月公表)東京都福祉保健局https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/shikaku/30hoikushichousa.files/H30chukan.pdf
※「厚生労働省 保育士の現状と主な取組 過去に保育士として就業した者が退職した理由」よりhttps://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000661531.pdf
一般的な離職理由との比較
「厚生労働省 雇用動向調査」より女性が前職を辞めた理由別割合ランキングを紹介します。
- 1位:定年・契約期間の満了 14.8%
- 2位:労働時間・休日等の労働条件が悪かった 13.4%
- 3位:職場の人間関係が好ましくなかった 11.8
- 4位:給料等収入が少なかった 8.8%
- 5位:仕事の内容に興味を持てなかった 5.5%
- 6位:能力:個性:資格を活かせなかった 4.3%
- 7位:会社の将来が不安だった 4.0%
- 8位:結婚 2.6%
- 9位:出産・育児 1.3%
- 10位:介護・看護 1.2%
- 11位:会社都合 4.7%
- その他の理由 25.5%
※ 転職入職者の女性が前職を辞めた理由別割合
※ 「厚生労働省 雇用動向調査」よりhttps://www.mhlw.go.jp/toukei/list/9-23-1.html
前述した厚生労働省の調査「過去に保育士として就業した者が退職した理由」が「保育士という職を辞めた理由」というものであるのに対して、こちらは保育士に限定されているわけではなく 「前職を辞めた理由」 になります。
条件や調査方法も異なるので直接的な比較は出来ませんが、この全体の前職を辞めた理由と比較すると、職場の人間関係の不満と給料が安いということが「過去に保育士として就業した者が退職した理由」の中でも突出しているということがわかります。
つまり、これらの職場の人間関係の不満と給料が安いということが、特に他の職業と比較した場合の悪い特徴として考えられるということになります。
ここからは各理由をいくつかピックアップして個人的な見解を述べています。
1位:職場の人間関係 31.5%
保育士が保育士を辞めた理由の1位は「職場の人間関係」でした。保育園は一般企業と比較しても小さい組織が大半になります。一つの保育園での職員は20〜30人くらいで、家族経営の保育園も多いです。
大企業でも、パワハラやセクハラなどの問題が起きています。しかし、家族経営の保育園は、実質的には園長が組織のトップであることが多く、パワハラのようなことが起きても自浄作用が働きにくいです。ニュースなどでも取り上げられることがありますが「保育士の一斉退職」ぐらいのことが起きない限りは、園長などを交代させたりするということも難しいです。辞めたらまた新しい人を補充すれば良いという考えの園もあるでしょう。
また、一般の大きい会社であれば、部署異動などを希望することでも退職せずに人間関係をリセットする方法があります。一方で一つの保育園しか運営していないような小規模な保育園だと、一度、人間関係に悩んでしまうと異動は難しく退職するしか方法が無くなってしまうこともあります。
加えて保育士は女性の割合が多く、職場のほとんどが女性ばかりになります。一般論として女性ばかりの職場は派閥やマウンティングなどが起こりやすかったり、感情などが表に出やすい人が多いというのも保育園の人間関係を複雑にしている要因の一つかもしれません。
2位:仕事量が多い 23.1% 5位:労働時間が長い 18.6%
保育園での保育士の仕事というと、よく知らない人からすると楽なものと思われがちですが、実際はそうではありません。
日々の連絡帳や日誌はもちろん、カリキュラムや指導計画を考えるのも保育士の仕事です。しかも、保育士はその仕事を子どもの保育と同時並行的にこなさなければいけません。保育園の開園時間は10時間から12時間と長く、その間は常に子どもがいる上に、保育園の予算上、少ない人数の保育士で回さないといけません。保育士を多く雇えばよいのではと思うかも知れませんが、国や自治体からの運営委託費は限られており、赤字になってしまいます。その結果、そもそも保育士が不足しています。
それらの原因もあって、保育園の保育士は、給与が発生しない、家に持ち帰って仕事をする持ち帰りの仕事やサービス残業を強いられてしまうことも少なくないです。もちろん、これとは別に個人のピアノや手遊び、歌などの練習も必要になります。
結果的に、仕事量が多い・労働時間が長いという状態になります。なおかつ、前述した給料が安いという状況が生まれています。
3位:給料が安い 22.1%
保育士が保育士を辞めた理由の3位は「給料が安い」です。保育士の給料は、皆さんも御存知の通り、全産業の平均と比較した場合は安い部類に入ります。
給料が安いだけなら我慢ができるという人も多いですが、それに加えて人間関係の悩みや後述する仕事量が多い、労働時間が長いという不満が職場内で同時に発生します。
これは推測になりますが、給料が今のまま全産業の平均と比較しても安いという状態だとしても、仕事量や責任がそれに見合うものであれば、「給料が安い」ということが理由で保育士をやめるという人は少なくなるでしょう。
- 給料の割に仕事量が多い
- 給料の割に労働時間が長い
- 給料の割に責任が思い
給料はやはりバランスが大事で、他の職業と比較してバランスが取れていないと不満に思うという人が多いと思います。
しかも、保育士の給料の大枠は国が決めているという側面があり、他の職業と違い、需要と供給のバランスによって給与が決定されているわけではありません。保育士が余っていて給料が安くなっているというわけではなく、現状の保育士不足という状況下にも関わらず、給料は安いままです。このような状況に不満を抱く人も多いと思います。
5位:妊娠・出産 22.3% 8位:結婚 13.6% 9位:子育て・家事 13.5%
結婚や妊娠、出産、子育て・家事というのは、保育士に限らず他の職業でも退職理由にあげられる一つの理由になりますが、これは他の理由と組み合わせて考えるべきだと思います。
もし保育士として働くことに不満が少なければ、保育士を辞めずに復帰するという選択肢も取ることが可能です。ですが、潜在的に給料が安いこと・仕事量の多さなどに不満を抱えていた人は、妊娠や出産をきっかけに保育士をやめるという決断をするという人も少なくないです。この場合は、実際の保育士を辞めた大きな理由は別にあるのにも関わらず、表面上の理由が結婚や妊娠、出産、子育て・家事となっているということになります。
結婚などが理由で、はたらきたくないのに無理して働く必要が無くなった場合は、保育士をやめるという選択も出てきます。結局、子育てをしながら続けることができない、メリットも少ないという状況が妊娠・出産を契機とする離職に繋がっていると思います。
11位:就業適性に対する不安 9.9%
特に保育士という職に関しては、保育園が悪いという状況が「自分が保育士に向いていない」という考えに至ってしまう側面もあります。
例えば、人間関係があまり良くないというのも、自分が保育士として仕事がうまくできていないから認めてもらえないと考えてしまう人もいます。それは、実は自分が悪いのではなく、単に先輩や園長が悪いという可能性もあります。良い保育園であれば、きちんと後輩を指導する体制が整っていて、一緒に成長していくことができる環境であったりします。それができない保育園は、なんでできないんだと怒ったり、叱責するだけになってしまいます。そうすると自分は保育士に向いていないんだと思ってしまいます。働く保育園を変えても状況は変わらないだろうという考えが、保育士をやめるということにも繋がってしまうと思います。
14位:保護者対応の大変さ 7.0%
「保護者対応の大変さ」は保育士や教育などに携わる人の特有の悩みや大変さの一つでもあると思います。保育園に勤めていれば、モンスターペアレントといわれる保護者の方と出会う可能性は非常に高いです。多くの保護者がいれば確率的にモンスターペアレントがいてもおかしくありません。
保育士の場合は、保育士を辞めた理由ランキングからもわかるように給料も安い・仕事量が多く労働時間も長いため、ほとんどが保育士の「やりがい」のみで成立している仕事になります。
給料は安くても、子どもと関わって、子どもの成長を感じることにやりがいを感じる保育士は多いです。ですが、そんな時に保護者から心無い言葉を浴びせられたらどうなるでしょうか。保育士なんて辞めたいと思うのも無理はないかもしれません。
保育士を辞めた理由を見た感想
- 職場の人間関係
- 仕事量が多い
- 給料が安い
というような納得の理由が上位に並んでいました。
このなかで、個人的に気になった点は、「給料が安い」についてです。この項目、令和4年の「東京都保育士実態調査報告書」のデータでは、三番目に多い保育士を辞めた理由に挙げられています。
3位ではありますが、給料が安くなければ、十分な給料を貰えている のであれば、その他の 保育士を辞めた理由 に挙げられている項目も全体的に改善できるのではないかと思いました。
ほとんどの保育士を辞めた理由に関して、「給料の割に職場の人間関係が悪い」「給料が安いのに仕事量が多い」というように、給料を基準とした考えというのがどうしても生まれてくると思います。逆に言うと、給料が安くなければ、多少の不満も我慢ができる割合が増えてくると思います。
また、職場の人間関係に関しては、給料が安いということが、引き金になってしまっている側面も少なからずあると思っています。給料が安いために、保育園の仕事に関わる人が全体的に余裕がなくなっていき、他人に優しくしたり、教育したりする余裕も失われてしまうという側面はあると思います。
何が言いたいのかというと、給料さえ上げれば、ほぼ保育士不足を解決ができるのではないかということです。
まとめ
保育士を辞めた理由ランキングを紹介しました。上位は以下のようなものでした。
- 1位:職場の人間関係 31.5%
- 2位:仕事量が多い 23.1%
- 3位:給料が安い 22.1%
- 4位:健康上の理由 20.6%
この記事では、私が経験した保育園やこども園での勤務経験も踏まえ、データに基づいた保育士の退職理由をランキング形式でお伝えしました。
特に職場の人間関係、仕事量の多さ、そして給料の安さが退職理由の上位を占めていることが明確になっています。
この結果は、みなさんの日々の業務における悩みと重なる部分が多かったのではないでしょうか。
この記事で紹介した重要な点は以下の通りです。
もし今、保育士の仕事を辞めたいと考えている方や、辞めるべきか続けるべきか悩んでいる方がいらっしゃいましたら、この記事で紹介した情報が、みなさんの今後のキャリアを考える上で役立つものとなります。
保育士を辞めたいと思っている方や、辞めたいけど辞めたくないと思っている方は以下の記事も読んでみてください。
よくある質問(FAQ)
- Q保育士の「人間関係の悩み」はなぜ他業種と比較して特に多いのでしょうか?
- A
記事でもお伝えしましたが、保育園は一般的に小規模な組織が多く、一度人間関係に悩むと、異動などで環境を変えることが難しい傾向があります。
また、保育士は女性が多いため、派閥やマウンティングといった問題が起こりやすい職場環境だと言われることもあります。
感情が表面に出やすい傾向も、人間関係を複雑にする要因の一つと考えられます。
これにより、心理的な負担が大きくなり、結果的に退職へ繋がるケースが多く発生しています。
- Q保育士の「給料が低い」ことと他の「退職理由」にはどのような関係があるのですか?
- A
記事でも言及したように、給料が安いという不満は、仕事量が多いことや労働時間が長いこと、さらには人間関係の悪化といった他の「退職理由」と深く結びついています。
給料に見合わない仕事量や責任の重さに不満を感じると、たとえやりがいがあったとしても、精神的な負担が大きくなります。
十分な給料があれば、多少の不満は我慢できると感じる方も増加すると考えられます。
給料の低さは、業界全体の課題に繋がり、「保育士」の離職率を高める大きな要因になっています。
- Q「仕事量が多い」や「労働時間が長い」といった保育士の「激務」は改善される見込みがあるのでしょうか?
- A
保育士の仕事量が多かったり、労働時間が長かったりする背景には、国の配置基準や限られた運営費用があります。
園の予算の制約により、十分な人数の「保育士」を配置することが難しい現状です。
しかし、近年では保育士不足が問題視され、国や自治体が働き方改革を進めています。
ICT化の導入による書類作成の負担軽減や、保育補助者の配置など、少しずつ改善の動きは見られます。
全ての課題がすぐに解決されるわけではありませんが、今後も改善が期待される分野です。
- Q記事で紹介されている保育士の「健康上の理由」での退職は、具体的にどのような「精神的負担」や「身体的負担」があるのでしょうか?
- A
「保育士」は、常に子どもの安全に配慮し、発達状況を見極めながら支援する必要があるため、高い集中力が求められます。
これに加え、保護者対応や職員間の連携など、「精神的負担」に感じる場面が多いです。
また、子どもの抱っこやおむつ交換、準備活動などで腰や膝に負担がかかるなど、「身体的負担」も蓄積します。
インフルエンザなど感染症が園内で流行することも多く、体調を崩しやすいという側面もあります。
このような心身への負担が「健康上の理由」となり退職を選ぶことにつながります。
- Q結婚や出産を機に「保育士を辞めたい」と考えるのは一般的なのでしょうか?
- A
結婚や妊娠、出産、子育て・家事は、他の職種でも「退職理由」に挙げられることがあります。
しかし、「保育士」の場合、給料の安さや「仕事が大変」といった日頃から抱えている潜在的な不満が、ライフイベントを機に顕在化することがあります。
もし現在の職場環境に大きな不満がなければ、産休育休を経て復帰するという選択肢を選ぶ方もいらっしゃいます。
ですが、心身の負担が大きい、福利厚生が十分でないと感じている場合、このタイミングで「保育士を辞めたい」という決断をする方は少なくありません。
- Q自身のキャリアについて「保育士としてのキャリア不安」を感じた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?
- A
もし「保育士の仕事が大変」で、この先のキャリアに漠然とした「キャリア不安」を感じているならば、まずはご自身の「退職理由」を明確にすることから始めてみてください。
それが人間関係なのか、給料なのか、それとも仕事内容なのかを整理するのです。
その上で、「保育士 退職 転職」といったキーワードで情報を集めたり、キャリアコンサルタントに「退職 相談」をしてみたりするのも有効な方法です。
また、保育士資格を活かして異業種に転職した人の話を聞くのも、選択肢を広げるきっかけとなります。
後悔しない選択をするために、情報を集め、専門家や信頼できる人に相談することをおすすめします。