転職を考えている保育士の皆様。
これから退職を考えている保育士の方が、悩むのが退職の伝え方やタイミングだと思います。退職を伝えるのは、退職日の2週間以上前に伝えるのが基本ですが、園によって「2ヶ月前には伝える」「半年前に伝える」などの独自のルールがあるかもしれません。そのようなルールには必ずしも従う必要は無いですが、なるべく円満に退職したいという場合は、考慮すべきかもしれません。
ただ最悪なのは、円満に退職することを重視しようとするあまり、退職をなかなか切り出せずに、ずるずると続けてしまうということです。そういう場合は、思い切って転職活動を始めてしまい、次の職場を決めて、辞めるしかできない状況に自分を追い込むのも一つの手段になります。
複数の保育士転職サイトを利用して転職活動をした経験があります
その経験が参考になればと思います
保育士の退職の伝え方とタイミング。退職届けの書き方・渡し方を解説!
保育士の退職の伝え方とタイミングや退職届けの書き方・渡し方を解説します。
- 退職を伝えるタイミングは?
- 退職の伝え方は?
- 退職届の書き方は?
これらについてそれぞれ説明していきます。
保育園に退職を伝えるタイミングは?
まずは、保育園に退職を伝えるタイミングについて消化します。
退職日の2週間以上前に伝えるのが基本
法律上の話をすると、正職員やパートであれば退職希望日の2週間以上前に伝える必要があります。
よく保育園などでは、退職の「2ヶ月前には伝える」「半年前に伝える」などの独自のルールがあることはありますが、これはあくまでも園側の希望であって法律上絶対守らなくてはいけないというわけではありません。
仮に、就業規則などにそのように書かれていたとしても、就業規則と労働関係の法律であれば労働者に有利な方が適用されるので、退職希望日の2週間以上前に伝えれば問題ないということになります。
退職日の2週間以上前に、退職の意思を示していれば、あとから損害賠償を請求されたりすることは絶対にないので、安心してください。
退職は意志が示せていれば良い
ちなみに、退職に関しては意志が示せていれば問題ないです。
よくドラマなどで、退職届をビリビリ破いて考え直せというシーンがありますが、必ずしも退職届が受理されている必要はありません。
退職の意志が管理職の人に示されていれば良いです。なので、退職届を受け取ってくれないということがあっても辞めるとしっかり伝えてあれば問題ないです。
なるべく円満に辞めたい
私は、今がブラック保育園で苦しんでいる状況なのであれば、円満退職は必要ないと思っています。これについては以下の記事でも書いています。
つまり、退職日の2週間程度前に退職届を園長に出して、残りの2週間は感情を殺して勤務を終えるというので問題ないと思っています。
ですが、実際には「多少ブラックだけど、少しはお世話になったし」「園長は嫌いだけど、同僚の保育士は良い人だし」「子どものこともあるし」などの様々な思いがあると思います。
できることなら円満に辞めたいと思う方も多いと思います。そういった場合は保育園の独自のルールにある程度従う必要があります。
まずは、近い同僚に相談してみたり、過去に退職した人のやり方を参考にして退職を伝える時期などを考える必要があります。
悩むのは確実に辞めるかどうか決まっていない場合
結婚や引っ越し、子育てなどの大義名分のある退職であれば、決まり次第、園長などに伝えれば良いです。これらの理由であれば、伝えやすいですし、理解してくれる園長も多いです。
しかし、転職での退職ということになると、半年以上前に伝えるというのはなかなか難しいと思います。
まだ転職先も決まっていませんし、退職すると伝えたあとに、次の就職先が決まらなかったら無職になってしまいます。
良い保育園の求人があって採用されたら転職しよう、という考えだと、まだ来年もその保育園で勤務を続ける可能性もあります。
このような場合は、やはり完璧な円満退社は諦めて、転職先が決まってから伝えるということで問題ないと思います。
最悪なのは辞めることができない負のループ
先程あげたような場合で円満に辞めたいと考えるあまりに、なかなか退職をするという意思を示すことができずに、一年が経ってしまうというのが保育士によくある退職ができない負のループになります。
最悪なのはこの負のループに陥ってしまって、辞めたいけど我慢してずるずる続けてしまうということです。
私もブラックな幼稚園教諭時代に、半年前には退職を伝えなければならず、この負のループに陥ってしまい、なかなかうまく抜け出せませんでした。
コツは転職活動を始めてしまうこと
このような場合に有効なのは、「転職活動を始めてしまうこと」です。
とりあえず、退職を伝えるタイミングや伝え方などは気にせず、まずは転職活動を始めてしまいましょう。
とりあえず複数の保育園から内定を貰って一つに絞り、最終的には入職日まで決めてしまうと良いです。
そこまで来たらもうあとは退職するということは必ず伝えなければいけない状況になります。
そういう状況に追い込まれると、案外、人は今まで悩んでいたことが嘘のようにうまく行動できることもあります。
保育園への退職の伝え方は?
続いて保育園に退職の意思をどのように伝えたら良いのかを解説します。
園長の空いていそうな時間に事前にアポを取っておく
最初に退職を伝える際は、園長の空いていそうな時間に事前にアポを取っておくと良いです。いきなり引き止めて話をしだすと相手もびっくりしてしまう可能性が高いです。
「〇〇日の○時頃に相談があるんですけど」
という感じで事前にアポを取っておくと良いです。この時点では退職という言葉は出さないこと、園長と二人きりになれる状態を作るというのがポイントです。
事前に準備するもの
- 最終出勤日
- 有給休暇の消化について
- 退職理由
最初に退職の意思を伝える時点では、退職届などはまだ用意する必要はありません。用意しておいても良いのですが、退職届は指定のフォーマットがある可能性もあるので、無駄になってしまう可能性が高いです。
退職を伝えた後に、この後に必要な書類を聞いてから提出すれば問題ないです。
最終出勤日とうは自分で決めておいてください。月末がキリが良いです。
有給休暇はきっちり消化すべき
有給休暇も可能であれば、きっちり消化して退職するべきです。退職の際は、あれこれ理由をつけて消化させないようにする可能性もあるので、早め早めに有給を消化しておくと良いと思います。
有給休暇は保育士や幼稚園教諭の給料から考えると1日1万円以上の価値はあると思います。有給休暇が20日以上残っている場合は、金額に換算して20万円くらい損していることになります。
一般のホワイト企業であれば、転職時に有給をすべて消化してまるまる一ヶ月休みにするという人も多くいます。
有給休暇の消化がうまくできない場合は、退職代行を利用するという手段もあります。最終手段ではありますが、有効な方法になっています。
退職理由については、無難なものを用意しておくと良いです。
無難なものというのは、
- 結婚
- 引っ越し
のようなものになります。不可抗力的な理由があるとすんなりと退職を受け入れて貰うことができると思います。
ここで、現在の保育園の不満などをぶつけても良いのですが、その後も少なからず勤務は続くので、そこは相手(園長の性格)や状況を見て判断しましょう。
また、保育園側で改善できるような内容だ引き止められる可能性も高くなります。後述していますが、引き止められた場合の返しも考えておく必要があります。
他の同僚の保育士のために伝えたいという思いもあると思いますが、そこはまずは退職の意思をきっちり示すということを優先しましょう。
【注意】悩んでいる感じを出すと引き止められます
注意点としては、この時に悩んでいる感じを出すと引き止められる可能性が高くなります。
「退職したいんですが」「退職を考えているんですが」というような曖昧な形ではなく、「突然で申し訳ございませんんが、○日で退職させていただきます。」
という形で言い切るようにしたほうが良いです。
引き止めに合った際の対応を考えておく
退職を切り出した際に、あれこれ理由を聞かれたり、引き止めにあうこともあると思います。
退職の意志が固い場合は、引き止めに合ってもしっかりと退職の意思が強いということを伝えましょう。
どのような引き止めにあうかを事前にシミュレーションしておくと良いです。もう次の転職先が決まっている場合はそれも伝えると良いと思います。
退職届の書き方は?
退職届は、保育園からの指定があればそのフォーマットを利用してください。
それがない場合は、ネットで検索して一般的なフォーマットを利用するのが確実です。
前述しましたが、退職を伝えるタイミングでは用意する必要はないので、伝えた後にどのような書類が必要かどうかを園長などに確認しましよう。
【おまけ】保育園から保育士が退職する際にお礼のお菓子は必要?
結論からいうと、退職の際にお礼のお菓子などは渡しても渡さなくてもどちらでも良いと思います。
退職に際して、逆に送迎会の開催や何か贈答品などを貰っていた場合は、お礼として簡単なお菓子を贈答するのが良いかもしれません。
ないと思っていても、最終出勤日に何かプレゼントなどを貰う場合もあるので、ある程度は留意しておいたほうが良いと思います。もし、当日用意していないない場合は、後日、私に行っても良いと思います。
今後も元同僚になる保育士の方や園長などの付き合いがあるような関係になる場合にも、お礼として簡単なお菓子を贈答するのが良いかもしれません。
また、過去に退職者が出た場合に、お礼のお菓子などを渡していた場合は、そのような文化があるということなので、同様に対応すれば良いと思います。
逆に、あまり良い退職の仕方ではなく、逃げるように去るような場合は、お菓子などのお礼は無理にしなくても良いと思います。特に親しい同僚だけに渡すということでも良いと思います。
お菓子が面倒であれば、一言ずつ感謝の言葉など伝えるだけでも良いと思います。各個人の状況は異なるので、あくまでも臨機応変に対応していくことが大切です。
退職の際に渡すおすすめのお菓子は?
退職の際におすすめのお菓子の条件は以下が良いと思います。
- 小分け、個包装されている
- 賞味期限、日持ちのするもの
すぐに食べるとは限らないので、少なくとも1、2週間は日持ちがするものが望ましいと思います。
同様の理由で、個包装されていないとその場で食べなければいけなくなるので、個包装されているものが良いです。
保育園とはいえ人数もそれなりにいると思うので、一つ一つ買うと結構な金額になってしまうので、個包装タイプの小分けになった商品がおすすめです。
あとは、デパートの地下やショッピングモールのようなところに行けば、選択肢はいくらでもあるので、上記の条件で選ぶと良いと思います。
まとめ:保育士の退職の伝え方とタイミング。退職届けの書き方・渡し方を解説!
退職を伝えるタイミングは、遅くとも退職日の2週間以上前に伝えるのが基本です。概ね1ヶ月程度前に伝えることができていれば親切と言えると思います。
退職の伝え方は、園長の空いていそうな時間に事前にアポを取って二人きりの状態で伝えるのが良いです。
退職届の書き方は、保育園からの指定があればそのフォーマットを利用します。指定がなければ、ネットで検索して一般的なフォーマットのものを利用すれば良いです。