保育士を辞めたいと思っている保育士の方。
ちょっと待ってください。保育の仕事が嫌なのではなく今の職場が嫌なだけということはないですか?保育の仕事を辞めることを無理に止めたりはしないですが、軽い気持ちで判断を誤るともっと悲惨なことになってしまうこともありえます。
例えば、異業種のブラック企業に就職してしまうということです。このようにならないためにも、自分がなぜ保育士を辞めたいのかという本当のところはしっかり理解しておくべきです。
その経験が参考になればと思います
保育の仕事が嫌なのではなく今の職場が嫌なのでは?
保育士を辞めたいという人の中には、単に今の職場が嫌なだけではないのかと思われるような人もいます。
特に保育園での就業が初めての方は、今いる保育園の環境がすべてで、他の保育園も同じようなものだと錯覚してしまいます。そうすると、その保育園で働くの嫌だというわけではなく、保育士自体を辞めたいと思うようになってしまいます。
実際はこども園なども含めた保育所は日本中にたくさんあって、その数は3万箇所を超えています。認可外なども含めればさらに数は増えていきます。
保育園はちょっと特殊で、大きな株式会社を除けばその運営母体はほとんどが社会福祉法人などの中小企業になります。それだけの法人と園があるので、基本的な仕組みは同じでもその中身は結構異なるものです。
本当は保育士に適正があるのかもしれないのに、保育士という仕事自体を嫌になってしまうというのはもったいないことかもしれません。
働く保育園が変われば変わる可能性がある要素
働く保育園が変われば保育士自体を辞めたいという気持ちが変わる可能性がある要素について紹介します。
人間関係について
人間関係については働く保育園が変われば変わる可能性が高いです。
- 人間関係がギスギスしている
- 苦手な先輩がいる
- 園長がパワハラをしてくる
例えば、機嫌が悪いと強くあたってきたり、なにかにつけて文句を行ってきたり。それが嫌で保育士を辞めたくなってしまった人も多いと思います。
園長からのパワハラに関しても同様で、パワハラを受けるうちに自分は保育士に向いていないと錯覚をしてしまいます。
これらの要素により、保育士としての自信を無くしてしまった人もいるかもしれません。ですが、保育園はこのような職場ばかりとは限りません。
園長に関しても、先程書いたとおり、日本には3万人以上の園長がいて、その人の考え方や性格は全く異なります。
むしろこのような問題は、保育士を辞めたからといって、次の職種で改善されるような類の問題でもありません。次の職場でも同じような扱いであったり、同じようにギスギスした人間関係になるかもしれません。
なので、保育士を辞めたいと思った原因がこのような人間関係にあるのであれば、もしかしたら、保育士を辞めたいのではなく、単に今の職場が嫌なだけかもしれません。
仕事量について
仕事量についても働く保育園が変われば変わる可能性が高いです。
- 残業が多い
- 持ち帰りの仕事が多い
たしかに保育園で働く保育士にとっては、残業が多い、そうでなくても、持ち帰りの仕事が多いというのはよくあることです。
ですが、保育園にも残業や持ち帰りの仕事がない保育園は存在します。現に、私の勤めている認可保育園は残業や持ち帰りはないとは言いませんが、ほとんどありません。
しかも、他の職種では残業などがないかというとそういうわけではありません。確かに確率で言ったら、保育士よりか確実に残業が少ないという業種はあるかもしれませんが、それも会社次第です。
保育園の転職でホワイトな保育園に転職できる可能性と、他業種でホワイトな会社に転職できる可能性のどちらが高いでしょうか?
残業や持ち帰りの仕事に関しては、保育士だけではく日本全体の労働環境の問題として存在しています。
よほどホワイトな企業に転職できるという状況でない限り、これらの問題は保育士から他業種に転職したら改善されるという問題ではありません。
そして、これらを理由に保育士が辛いと思って異業種に転職したら、そっちのほうがもっとブラックだったということになりかねないです。
子どもとの関係
子どもとの関係性も、保育園の数だけ違いがあると言っても過言ではありません。
- 保育園が荒れている
自分も含めた働いている保育士の質や園長の考え方、指導方法などの問題もあるかもしれません。はたまた、家庭の問題かもしれません。
自分のせいとは限りませんし、環境が変われば、指導方法や子どもたちも変わります。今いる保育園の状況だけで、保育士辞めるという決断は早いかもしれません。
仕事内容
保育園はどこも仕事内容は同じと思うかもしれませんが、保育園それぞれで結構違いがあります。
- 子どもと遊ぶのが苦手
保育の仕方、進め方などは保育園によって様々です。今の保育園ではこのように感じても、別の保育園ではそうは思わないこともあるかもしれません。
先程からも書いているように、保育園は日本中に無数にあって、その方針や理念、保育観などは全く異なるからです。
例えば、モンテッソーリ教育を取り入れている保育園では、「おしごと」というこどもが自ら進んで選択した活動を行う時間もあります。異年齢児が合同でクラスを形成していたりします。
また、職種は若干異なりますが幼稚園で働く幼稚園教諭となると、保育士の時とは子どもとの接し方も異なってきます。そもそも預かり時間も短いので、メリハリのある教育を行うことができると思います。幼稚園教諭の資格がある場合は、幼稚園での就業も選択肢になるかもしれません。
今とは違う保育園で働くことで、そもそもの考え方も変わるかもしれません。また、幼稚園教諭の資格もあれば認定こども園や幼稚園で働くという選択肢もあります。それらの働き方はまた保育所で働く場合と異なります。
給料面
給料に関しては保育園間でそこまで大きな違いはありませんが、残業代の支給の有無や休暇の取得しやすさなども含めた実質的な時給となると話は違います。
- 残業代が出ない・サービス残業させられる
- 給料が低い
残業代が出ない・サービス残業させられるということに関しては、保育園によってはしっかりと支給してくれるところも存在します。
また、先程同様、よほどホワイトな企業に転職できるという状況でない限り、これらの問題は保育士から他業種に転職したら改善されるという問題ではありません。
給料に関しては、「保育士の宿舎借り上げ制度を利用する」「処遇改善費をしっかり支給する保育園に転職する」「東京などの処遇改善が良い地域で働く」ということを実行することで、かなりの改善が見込めます。
以下の記事でも紹介していますが、これらをしっかり利用することで保育士でも実質年収500万円くらいであれば目指せると思います。
働く保育園が変わっても変わらないかもしれない要素
次に働く保育園が変わっても保育士を辞めたいという気持ちは変わらないかもしれない要素について紹介します。
子どもが苦手だった
子どもと遊ぶのが苦手等ではなく、そもそも子どもが苦手だったという場合は、確かに働く保育園が変わっても変わらない可能性が高いです。
ただ、子どもが苦手だと思った原因が、前述したように、保育園が荒れていて言うことを聞いてくれないというようなストレスから来ているものであれば、他の保育園に行けば改善される可能性もあります。
仕事量について
- 土曜出勤・休日出勤が多い
土曜出勤や休日出勤に関しては、たしかに保育園は他のオフィスワーカーと比べると多いことは間違いないと思います。
家族や友人などの関係もあって、土曜や休日は必ず休みたいという方は、土曜保育や土日にイベントが行われる可能性のある保育園の仕事では、実現しにくいかもしれません。
給料面
- もっと高収入がほしい
- 昇給が少なく将来性が見込めない
園長などになったとしても、高い場合で年収600万が限度になると思います。
現状が余程、他の保育園で働く保育士と比べて薄給であれば、転職することで上昇が期待できます。ただ、それ以外の場合はもっと給料がほしいとなると保育士ではどんなにがんばっても年収500万円が限度かなと思います。
ただ、もし保育という仕事が嫌いでなければ、副業などで稼ぐという選択肢もあるので、保育士を続けならの選択もないわけではないと思います。
環境を変えたい!保育士が比較的簡単にとれる選択肢は?
本当は保育士を辞めたいわけじゃないかも という方向けに環境を変えたい保育士が比較的簡単にとれる転職の選択肢について紹介します。
小規模保育園・院内保育室
小規模保育園は、比較的定員が少ない保育園です。院内保育室は主に病院の職員向けの保育室になります。
保育の定員が少なくなる(19名以下)ことで、保育士の人数も少なく、より子ども一人ひとりと向き合うことができます。
職場の保育士の人数が少なくなると、必然的にギスギスした雰囲気にはなりずらく、人間関係も構築しやすいです。
書類仕事、行事やイベントなども少ない傾向があるので、仕事量(残業や持ち帰り)も少ない場合が多いです。
幼稚園
幼稚園教諭の資格は必須ですが、持っている方も多いと思います。子ども預かり時間も短く、保育園とは働き方が大きく異なります。
保育とは違い、教育の要素が強いので、子どもに教えるのが好きという方は向いていると思います。
放課後等デイサービス・児童発達支援事業所
放課後等デイサービス・児童発達支援事業は、それぞれ就学児童・未就学児童向けの障害児を対象に放課後などに療育や訓練などを提供している場所です。
これらの施設では保育士を配置する必要があるため、保育士の経験を活かすことができます。通常の保育園とは違い、一人ひとりに寄り添った支援を行うため、保育園で働く保育士とは全く違った環境になると思います。
給料も保育士と比べて遜色もなく、保育士より良い場合もあります。
学童保育
学童保育は小学校低学年が対象なので、保育士をしていて、もう少し大きい子どもと接したいと思った方におすすめです。
もちろん、保育士の経験があると優遇されます。今は学童保育も不足しているの保育士同様、高需要になっています。
保育士辞めたい!悩んだら転職エージェントに相談も!!
実は今悩んでいることは、その保育園が異常なだけかもしれません。転職エージェントはたくさんの保育園と関係性があって、実際に面接の際に出入りしていることも多いです。
今悩んでいることを相談してみれば、それを解決してくれる職場を提案してくれるかもしれません。保育の経験を活かした幼稚園、児童発達支援所などの求人も紹介してくれるかもしれません。
転職エージェントはたくさんありますが、以下がおすすめです。地域による求人数や非公開求人もそれぞれ違うため、複数登録がおすすめです。
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