これから就職・転職を考えている保育士の皆様。どんな基準で働く保育園を選べばよいかわからないという方もいらっしゃると思います。
まだ、就職転職活動を具体的に始めていない人が最初に躓くポイントになると思います。今回は、保育士の仕事・求人を探す方法一覧を紹介し、それぞれの長所短所を説明しています。また、結局どの方法がおすすめということも紹介しています。
保育士求人の待遇などの内容はエリアによっても事情は異なるので、自分が応募できて合格できる範囲のなかで求人を比較検討し、総合的に自分にとって良いと思える方を選ぶということが大切です。そのためには、求人の選び方や判断基準を考えることが大切です。
そこで、今回は、保育園等で働く保育士の良い就職先の保育園の選び方を解説します。
複数回の転職経験があります
その経験が参考になればと思います
- 基本は複数比較検討して総合的に自分にとって良い方を選ぶということ
- 保育士の仕事・求人を探す方法一覧とそれぞれの長所短所!
- 地域の求人誌で保育士募集を探す
- 広告チラシで保育士募集を探す
- 保育園の掲示物で保育士募集を探す
- 保育士の知り合いからの紹介で保育士募集を探す
- 大学、専門学校等での掲示や紹介で保育士募集を探す
- 保育園のホームページで保育士募集を探す
- 保育園に電話で保育士募集を確認する
- ハローワークで保育士募集を探す
- 保育士求人サイトで保育士募集を探す
- ネット検索で保育士募集を探す
- 保育士就職転職エージェントで保育士募集を探す
- 結局、おすすめの保育士の仕事・求人の探し方は?
- 保育士の良い就職先の選び方・判断基準
- 保育士の良くない就職先の選び方・判断基準
- 自分では聞けない・わからないことも多いので保育士転職サイトを頼ろう
- まとめ:保育士の良い就職先の保育園求人の選び方・探し方・判断基準を解説!
基本は複数比較検討して総合的に自分にとって良い方を選ぶということ
当たり前の事かもしれませんが、保育園等で働く保育士の良い就職先の選び方の基本は、 「複数の保育園の求人を比較検討して総合的に自分にとって良い方を選ぶ」 ということです。
自分が働く保育園に対して、それぞれが描く理想はあると思いますが、それがすべて叶う保育園は少ないと思います。まだまだ、ブラックな労働環境だと言われることが多い保育士の世界ですから、多少の妥協はやはり必要になります。そして、妥協すべきかすべきでないかのポイントを探るには、たくさんの保育園の求人を比較検討するということが必要です。たくさんの求人の情報を知ることで、自分が望み過ぎな部分・逆にもっと望んで良い部分などを把握することができます。比較するものが無いとそれを見極めるのが難しいです。結局、面接をした園長の雰囲気に流されて就職先を決めてしまうということもあるようです。
また、こちらも当たり前ですが「自分にとって良い方」を選ぶということも大切です。就職先を選ぶ上で他人の相談することももちろん悪いことではないですが、最終的に働くのは自分自身です。他者の評価に縛られず、自分自身の価値基準のもと、自分にとって良いと思う保育園を選ぶということも大切です。誰かにおすすめされた、みんなも良いと言っているというような他者の評判は参考にはなりますが、それだけで決定してはいけないということです。
保育士の仕事・求人を探す方法一覧とそれぞれの長所短所!
今回は、保育士の仕事・求人を探す方法を網羅してみました。それぞれの方法には、メリット・デメリットがあります。
- 地域の求人誌
- 広告チラシ
- 保育園の掲示物
- 保育士の知り合いからの紹介
- 大学、専門学校等での掲示や紹介
- 保育園のホームページ
- 保育園に電話
- 保育士求人サイト
- ネット検索で保育士募集を探す
- 保育士就職転職エージェント
以下からそれぞれの方法についてと、それぞれの長所短所について紹介していきます。
地域の求人誌で保育士募集を探す
地域ごとの求人情報などを冊子にまとめて配布しているサービスに、保育士の求人が掲載されていることもあります。代表的な求人誌に「タウンワーク」などがあります。
メリット
地域の情報を知ることができる
地域ごとに情報がまとめられているので、エリアを絞って情報を見ることができます。
デメリット
保育士募集の数が少ない
地域の求人誌を見る人は保育士に限定されるわけではないので、保育士を募集している求人の掲載数は多くはありません。たまに見つかったらラッキーという程度になります。
広告チラシで保育士募集を探す
新聞などと一緒に配達される地域の広告チラシにも、たまに保育士の求人情報が掲載されていることがあります。
メリット
地域の情報を知ることができる
広告チラシは地域を限定して配布されるので、かなり地域に密着した情報が掲載されることになります。インターネットに疎い保育園が求人を出したりすることもあるでしょう。
デメリット
保育士募集の数が少ない
デメリットは掲載されている保育園の求人の数が少なかったり、ほとんど掲載されていない場合もあるということです。また、チラシ自体の頻度も多くは無いでしょう。こちらもたまに見つかったらラッキーという程度になります。
保育園の掲示物で保育士募集を探す
保育園の園舎の外壁や誰でも見れるような掲示物などを掲げる場所に、その保育園の求人情報が掲載されていることがあります。
「保育士募集中 詳細はお問い合わせを」
というような形で募集情報が載っている場合があります。
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メリット
保育園の様子を知ることができる
保育園に訪れるということは、実際の生の保育園の様子を見ることができます。園庭で保育士と園児が遊んでいる様子であったり、夜遅くまで会議しているというような実際の様子を見ることができます。
デメリット
保育園を訪れなければ見れない
保育園の掲示物で求人募集を知るためには、保育園を訪れなければいけません。近隣の一つくらいならまだしも、気になる保育園を全て訪れて回るというのは現実的ではありませんし、掲示物などでは一切募集情報を出していない保育園もあるので、とても効率が悪いです。
詳しい情報まではわからない
保育園の掲示物の保育士の募集は、誰でも見られるところに掲示されているので、ほとんご詳しい情報は書かれていません。その保育園を利用する保護者の方などもよく目にするので、月給や時給などの情報ですら載っていないことが多いです。結局、詳しくは電話で確認しないとよくわかないということが多いです。
保育士の知り合いからの紹介で保育士募集を探す
保育園に勤めている保育士の知り合いから求人を紹介して貰える場合があります。保育園としても、既に働いている保育士からの紹介は信頼できる可能性も高いため、紹介によって就職が決まった場合の報酬などを設定している場合もあります。
メリット
知り合いや紹介された本人に特典がある場合がある
保育園によっては、効率よく保育士を採用するために、知り合いや紹介された本人に紹介特典という形で報酬などの特典があることがあります。
知り合いから内情を聞くことができる
保育士の知り合いからの紹介のメリットは、その知り合いが既に働いている保育園ということになるので、かなり具体的な保育園の内情などを聞くことができるという点です。人間関係はもちろん、園長や同僚の人柄、給与や休暇に関する実情などです。
ただし、紹介してくれる知り合いにも紹介報酬などの特典が発生する場合もあるので、それ欲しさにあえて保育園のことを良いように伝えてしまう場合もあるので注意しましょう。
デメリット
知り合いがいないと紹介を受けられない
当然ですが、保育園に勤めている知り合いがいないと紹介をしてもらうことはできません。絶対数も少なくなってしまうので、知り合いづたいだけで保育士求人を探すというのは現実的では無いです。
大学、専門学校等での掲示や紹介で保育士募集を探す
保育士資格を取得できる大学や専門学校などで、新卒の保育学生向けに学校内に求人募集があったり、学校から求人の紹介をして貰える場合があります。詳しくは、通っている学校に確認してみましょう。
メリット
新卒募集に絞って情報を得ることができる
大学や専門学校に対して保育士の募集情報を出しているということは、その学校に通っている新卒を積極的に募集しているということになります。当然、合格の可能性も高いでしょう。
デメリット
アクセスできるのは学生に限定
当然のことですが、大学や専門学校内の人物しかその情報にアクセスすることができません。
とにかく新人が欲しいという安易な保育園も
とにかく給料が安くて良い新卒保育士を採用したいというようなブラックな保育園の求人も存在する可能性は否定できません。学校に募集情報が来ているからと言ってブラックではないということにはならないので、注意しましょう。
保育園のホームページで保育士募集を探す
各保育園は情報発信のためにホームページを公開していることが多いですが、そこで保育士募集の情報を載せていることもあります。
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メリット
ネット上でいつでもどこでも情報を探すことができる
ホームページの情報はスマホ等でいつでもどこでも探すことができるというメリットがあります。
デメリット
自分で探さなければいけない
デメリットとしては、気になる保育園のホームページを一つ一つ調べていく必要があるという点です。また、すべての保育園がホームページに求人情報を載せているわけではないので、求人情報が載っていないからといって募集していないという判断もできないので、別の方法もあわせて検討する必要があります。
情報が古い場合がある
保育園のなかには、ホームページなどの管理に疎く、古い情報をそのままにしてしまっている場合もあります。問い合わせてみると、既に募集が終わってしまっているということもあったり、逆に、ホームページ上で募集が終了しているけど、実際は再度募集が始まっていたということもあります。
詳しい情報が書かれていない場合が多い
保育園のホームページでの求人情報は、ハローワークや求人サイトなどの情報と比べると、情報量が足りない場合も少なくないです。結局、より詳しい情報を得るには電話で問い合わせが必要な場合も多いです。
保育園に電話で保育士募集を確認する
保育園に直接電話をして保育士募集を確認するという方法もあります。
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メリット
より確実に情報を得ることができる
電話での求人情報の問い合わせは、より確実にその時点の情報を得ることができるというメリットがあります。求人誌やネット上の情報は更新がされていない場合もあるので、最新の情報がわからないこともおおいです。
質問ができる
電話の場合は、追加で自分が確認したいことや気になることを直接保育園の人に確認することができるというメリットがあります。
デメリット
時間がかかる、面倒
保育園に電話で募集を確認するという方法のデメリットは時間がかかってしまうということです。電話自体、いつでもかけて良いわけではなく、当然ですが、保育園が開いている時間にかける必要があります。現在も就業中の場合は、自分も働いている時間になるので、なかなか電話をかける時間も無いと思います。また、電話をかけても、採用担当者が不在であることも少なくないです。
加えて、これから面接を受ける可能性がある保育園への直接の問い合わせになるので、失礼にならないように気をつけながら話す必要もあります。
ハローワークで保育士募集を探す
公共職業安定所(通称:ハローワーク)では費用の負担無く、保育士の求人情報を紹介してもらうことができます。公共職業安定所は居住エリアごとに管轄が決まっているので、管轄の事業所に出向いて求人を探します。失業保険の受給などを受ける場合もハローワークに出向く必要があります。
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メリット
求人の詳しい情報がわかる
ハローワークには求人募集に必要な項目が細かく決まっていて、共通して多くの情報が掲載されています。
ハローワークの求人情報でわかることは以下の情報になります。
- 職種
- 雇用形態
- 産業
- 就業形態
- 雇用期間
- 年齢
- 年齢制限の理由
- 就業時間
- 休憩時間
- 時間外
- 週所定労働時間
- 賃金
ハローワークの職員のサポートが受けられる
ハローワークでは、ハローワークの職員のサポートを受けながら就職転職活動を進めることができます。
デメリット
保育士の求人数は多くはない
ハローワークは保育士の募集に限ったサービスではないため、保育士募集の求人はあまり多くはありません。
紹介を受けるにはハローワークに出向いて登録が必要
ハローワークの求人の紹介を受けるには、管轄ハローワークの事業所に出向いて登録が必要になります。ネットからだけでは応募ができないので注意が必要です。
保育士求人サイトで保育士募集を探す
保育士に特化して募集情報を載せている保育士求人サイトも多くなっています。求人サイトでは、検索機能を利用して自分で検索して求人を探します。求人の応募に関しても、検索出ててきた情報をもとにネット上から応募する場合や電話で応募する場合などがあります。
- ジョブメドレー保育士
|オススメ! 全国対応でネット上から求人応募が可能です。すぐに転職するつもりはなくても、とりあえず登録して求人を見ることができます。自分のペースで転職をしたい人におすすめです(^^)
メリット
ネット上でいつでもどこでも情報を探すことができる
保育士求人サイトの場合は、どこかの店舗に出向いたり、誰かと電話する必要はありません。すべてネット上から検索できるようになっています。
保育士の求人数が多い
保育士に特化している求人サイトは、保育士の求人数は豊富にあります。
詳しい情報がわかる
保育士求人サイトは、保育士が知りたい情報などを多く載せてくれていることが多いです。
デメリット
転職サポートは受けられない
保育士求人サイトは担当者がつかないので、自分の希望条件に合致している求人を探してくれたり、保育園に質問をしてくれるということはありません。
ネット検索で保育士募集を探す
GoogleやYahooなどのネット検索で保育士募集を探すこともできます。検索した結果、保育園のホームページや保育士求人サイトの情報がヒットすることが多いです。
メリット
ネット上でいつでもどこでも情報を探すことができる
スマホがあればネット検索ができます。
デメリット
結果的にホームページや求人サイトにたどり着く
デメリットとは限りませんが、検索した結果は保育園のホームページや求人サイトにたどり着くので、そこから先はそのサイト次第ということになります。
保育士就職転職エージェントで保育士募集を探す
保育士就職転職エージェントは、保育士転職サイトのなかでも、担当者がついて保育士の就職転職をサポートしてくれるサービスになります。
- マイナビ保育士|全国の正社員・パート保育士の求人に対応しています。登録するとネット上での検索などでは見つからない非公開の人気のある高待遇の求人情報も得られます。 まずは求人情報を知りたいだけという方でもOKです!
- ヒトシア保育| ※全国の正社員・派遣・パート保育士の求人に対応しています。登録しないと得ることができない非公開の求人もたくさんあります。 求人数も多いのでとにかくたくさんの情報を得たいという人にもおすすめです。
メリット
サポートが受けられる
保育士転職エージェントは、専任の担当者がつくので、その人に求人探しや面接のスケジュール調整などの保育園とのやりとりも全部任せることができます。また、そもそも気になる保育園が保育士募集をしているかどうかも聞いてくれたりもします。
非公開の求人を教えてもらえる
保育士就職転職エージェントではネット上に掲載されていない非公開の求人を教えてもらうことができる場合があります。
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詳しい情報がわかる、保育園に質問してくれる
保育士転職エージェントは、ここまで紹介した様々な求人の探し方の中でも一番くわしい情報がわかると言っても過言ではありません。もし、足りない情報があれば、担当者に確認して保育園に問い合わせてもらうことができます。また、保育士転職エージェントの担当者は、過去に様々な保育園や保育士を仲介しているので、保育園の内情なども知っている可能性があります。
デメリット
担当者の合う合わないがある
保育士就職転職エージェントは担当者がつくことになりますが、担当者によっては、転職を急かしてくるような印象を受けてしまうこともあるでしょう。
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結局、おすすめの保育士の仕事・求人の探し方は?
ここまで保育士の仕事・求人を探す方法を一覧を紹介しましたが、気になるのは結局どの方法が良いのかということだと思います。
おすすめの保育士の仕事・求人の探し方はどれか一つの方法に絞って探すのではなく 「自分のできる範囲で複数の方法を組み合わせて使う」 ということです。
自分のできる範囲で複数の方法を組み合わせて使う
ここまで紹介した方法はそれぞれにメリット・デメリットがありますし、人それぞれに向いている向いていないというものもあります。
例えば、電話が苦手という方が、無理に電話でそれぞれの保育園に聞いて回ると言うのは負担が多いですし、逆に、あれこれ考えずにとりあえず電話して見学したいという人もいると思います。
一つの方法だけでは、全ての保育園の求人情報を知ることはできないので、複数の方法を組み合わせたほうが様々な選択肢を比較検討できます。また、保育士求人サイトや転職エージェントを利用する場合でも、一つのサイトだけではなく複数のサイトを併用したほうが効率が良いです。
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そして、どの方法を用いたとしても、最終的には保育園の見学や面接になるため、そこから先は自分自身の目で保育園の良し悪しを見極める必要があります。
保育士の良い就職先の選び方・判断基準
保育士求人の待遇などの内容はエリアによっても事情は異なります。なので、給料がいくら以上なら良い、ということではなくて自分が応募できる範囲のなかで比較検討する必要があります。
仕事内容について
まずは保育士の良い就職先の選び方の仕事内容についての比較検討の方法を紹介します。
保育理念
保育理念は、保育園が掲げている考え方の根本になります。保育理念が自分の考え方とあわないと仕事中もやりにくかったり、適応するために苦しい思いをすることもあるかもしれません。ただし、理念として掲げているけど中身は特にないということもあるので、注意しましよう。
保育・教育手法
保育理念をさらに実際の場に落とし込んでどのような保育をしているかという部分です。カリキュラムがきちんとしていて教育に力を入れていたり、自由に保育を行ったりなどです。また教育手法として、モンテッソーリ教育などを取り入れている保育園もあります。どれが良いということではなく、自分の経験や考え方を踏まえてどのような保育をしたいかという点が大切です。
担任制度
各クラス構成はどうなっていて、どのような体制で保育を行うのかという点です。担任の体制についても、人それぞれ向き不向きはあるでしょう。一人でクラスをまとめたいという人、誰かをサポートしたいというような人もそれぞれいるでしょう。また、担任は毎年持ち上がりなのか、それとも決め直すのかということもあります。
行事など
保育園によって行われる行事は様々です。行事にとても力を入れていて準備も大変だけどやりがいがある保育園もあれば、そうでない保育園もあります。保育士の就業の満足度や疲労度などを大きく左右する要素になります。どちらが自分にあっているかということも含めて比較検討しましよう。
給料について
続いて保育士の良い就職先の選び方の給料に関しての比較検討の方法を紹介します。
年収総額で比較する
保育士の給料に関しては、総額の年収で比較するということが大切です。保育士は基本給に対しての手当の金額も多かったり、賞与の計算方法も園それぞれで異なるので、見た目の基本給よりも年収が良かったり悪い場合もあります。なので、わかりやすい月の基本給だけではなく、総額で比較するということがとても大切です。また、保育士の給料には国から追加で支給されている「処遇改善費」が含まれているはずですが、どのような形で含まれているかは保育園によって様々です。給料とは別に支給したり、賞与として支給したり、毎月の給料に含まれていたりなどです。
昇給を考慮する
保育士の求人の比較で、忘れがちなのが昇給とその基準についてです。入職時の給料が高くてもそこからの昇給がいまいちであれば、長く働くと他の保育園で働く人に追い抜かれてしまうということもあります。年次等の昇給額と基準についてもしっかりと把握しましよう。
利用できる制度について
続いて保育士の良い就職先の選び方の給料に関して利用できる制度の比較検討方法を紹介します。保育士不足で様々な自治体が保育士の待遇を改善するような制度を用意しています。
保育士宿舎借り上げ制度
保育士宿舎借り上げ制度は保育園で働く保育士向けに賃貸の費用が補助される制度になります。利用には、保育園のある市区町村と保育園が制度を実施していて条件を満たす必要があります。保育士宿舎借り上げ制度は自治体にもよりますが月額約8万円程度の補助になるので、利用できるかできないかで保育士の収入が大きく変わってきます。詳細は以下の記事も参照してみてください。
保育士等キャリアップ研修制度
保育士等キャリアップ研修制度は国が主導で行われている保育士向けのキャリア形成と給与改善施策になります。自治体で行われている研修等を受講し、保育園で役職が付与されると処遇改善費が給与に上乗せされます。研修は全国で共通しているので、受講後に貰える修了証は全国の保育園で有効になります。積極的に研修に参加させてもらえる保育園や保育士が不足してなかなか参加できない保育園、そもそも制度を導入していない保育園などもあるので、保育園ごとに差が出る部分になります。詳細は以下の記事も参照してみてください。
給食について
認可保育園であれば、基本的に給食があり働く保育士も給食費を払うことで昼に給食を食べることができることが多いです。一方で認可保育園以外の保育園では給食の制度がない場合もあり、その場合は、お弁当などを持参する必要があり日々の生活の負担増につながることもあります。
あって当たり前以上の制度があるかどうか
- 産休育休
- 初年度10日以上(入社半年後)の有給付与
- 年5日間の有給消化
- 残業代の支給
- 社会保険の加入(条件による)
これらは法律等で企業に義務付けられている制度になるので、制度自体があって利用できるということは当たり前と言えます。このようなあって当たり前の制度ではなく、あって当たり前以上の制度があるかどうかが保育園によって差が出る部分になります。
そうではないく、あって当たり前以上の制度の例は以下のようなものです。
- 有給とは別の夏季休暇
- 追加の育児休暇
- 従業員の福利厚生制度
法律では何が義務付けられていて、法律以上の福利厚生として、どのような制度が保育園に用意されているのかということを見極めるようにしましょう。
実際に利用できるかどうか
保育園の福利厚生などの各種制度については存在するだけで良いわけではなく、実際に利用できるかどうかが大切です。良いと思った制度などは実際にどれくれいの人が利用しているのかをきちんと確認しましょう。
保育士の仕事の負担について
続いて保育士の仕事の負担についての比較検討方法を紹介します。
園児と保育士の対人数を比較する
保育園には園児に対して保育士が何人いるべきかという基準が定められていてそれを満たす必要があります。もちろん保育園は基準以上の保育士を配置することで保育士一人あたりの負担を削減して、保育士が書類仕事や行事の準備などの時間を確保できるようにしていることもあります。保育園に何人の保育士が勤めているかということは調べればわかるので、そちらを参考に比較してみましよう。
残業時間や持ち帰りの仕事・サービス残業の有無
毎月の残業時間や持ち帰りの仕事の有無は保育士の就業の満足度を大きく左右する部分になります。残業代が出れば残業が多少あっても良いという人もいれば、残業は無いほうが良いという人もいると思います。
保育園の場所について
一般企業に就職する人と違い、保育園に就職する人は場所で選ぶことも重要です。保育園は各地域に点在して存在するので、様々な選択肢から保育園を選ぶことができます。
保育園の場所は、通勤時間と通勤手段に関係してきます。
- 通勤時間
- 通勤手段
通勤時間はもちろん短いほうが良いですが、短すぎることにもデメリットはあります。保育園から近すぎると急に呼び出されることがあったり、プライベートで園関係者と会ってしまったりなどです。
保育園の場所は、通勤時間だけを考えてしまいがちですが、通勤手段も大切です。通勤時間は短くても、徒歩の時間が長かったり、満員電車での通勤の可能性もあります。それによって日々の通勤のストレスも大きく変わってきます。通勤はほぼ毎日行うことなので、とても重要な要素になります。
また、就職にあたって引っ越しを伴う場合は、賃貸相場や周囲の住環境も考慮に入れなくてはいけないので一筋縄ではいきません。
保育園の人間関係について
保育園の人間関係は、就職する際に一番見極めるのが難しい部分になります。面接で園長に「人間関係は良いですか」と聞いても「悪い」と答える人はいないからです。そもそも人間関係の良い悪いの価値基準は人それぞれなので、いくらでもごまかすことが可能な情報です。
その難しい保育園の人間関係を見極めるには以下の方法が有効です。
離職率で見極める
保育士の離職理由で多いのが「人間関係」についてです。そのため、保育園の離職率がわかれば人間関係についても推測することができます。あまりに短期間で辞める人が多い保育園に注意しましよう。
見学と面接で見極める
保育園の見学や面接は、働く保育園の内部を直接見ることができる貴重な機会です。実際に働いている保育士の様子なども見ることができるので、可能な限り見学を行いましょう。
保育士転職サイトに聞く
保育士の転職サイトは、園長ともやり取りをしていたり、過去にもその保育園に保育士を転職へと導いているケースもあるので、保育園の内部事情にも精通していることがあります。なにか気になることがないか転職サイトの担当者に確認してみましよう。
口コミで見極める
実際に働いたことがある方の口コミや感想などはとても参考になります。ただ、保育園で働いた保育士の口コミというのは実のところほとんど調べても出てきません。ただ、仲の良い保育士等がいればその保育園についてもなにか知っている可能性があるので聞いてみましょう。
保育士の良くない就職先の選び方・判断基準
最後に保育士の良くない就職先の選び方を紹介します。
- 見学しないで決める
- 施設形態・運営母体だけで選ぶ
- 基本給だけで比較する
- 残業ゼロ等の甘い誘い文句を鵜呑みにする
- 仕事内容が楽そうという基準で選ぶ
見学しないで決める
求人の情報や面接で園長に聞いた情報だけを鵜呑みにしてしまうのは良くないです。保育士は実際に働いてみないとわからないことも多いですが、それをなるべく減らすために必ず保育園の見学をするようにしましょう。
施設形態・運営母体だけで選ぶ
施設形態や運営母体だけで選ぶというのも注意が必要です。施設形態や運営母体とは以下のような内容です。
- 認可保育園
- 認可外保育施設
- 企業主導型保育事業
- 小規模保育事業
- 認定こども園
-
社会福祉法人
- 学校法人
- 株式会社
たしかに施設形態や運営母体はそれぞれの特徴が出ることは間違いないです。これらは、結果として保育園に現れた特徴を比較すべきであって、その事自体で選ぶのは良くないです。施設形態・運営母体が〇〇だから良い・悪いということではなく、施設形態・運営母体が〇〇で、こういう点が魅力だからこの保育園で働きたい!というようなことです。
基本給だけで比較する
先程も書いていますが、保育士の給料は手当などが占める割合も多いです。その分見た目の基本給は高くなることもあります。でも、基本給だけで比較してしまうと「ボーナスが想像より安い!」なんてこともあるので、必ず年収の総額で求人を比較しましょう。
残業ゼロ等の甘い誘い文句を鵜呑みにする
昨今は、保育士不足なので、ブラック保育園が甘い誘い文句で保育士の求人を出していることもあります。
- 残業少ない・ゼロ
- アットホームな職場
これらは求人に記載されていることを鵜呑みにするのではなく、実際に自分が見学や面接などで得た感覚などを頼りにしましよう。残業時間を重視する場合は、実際に平均して月何時間くらいなのかということも確認しましょう。
仕事内容が楽そうという基準で選ぶ
仕事内容が楽そうという基準で選ぶのも注意が必要です。
- 園児の人数が少ない
- 行事が少ない
- 残業ナシ
というような保育園は一見楽そうに見えますが、そうではないことも多いです。残業が無い分、持ち帰りの仕事があるなどです。
また、楽そうな保育園には楽をしたい保育士が集まるという傾向もあります。みんながそれぞれ一生懸命働いて最終的に楽をする保育園と、それぞれが足を引っ張りあう保育園とどちらの保育園で働きたいでしょうか。そのような観点もあるので注意しましよう。
自分では聞けない・わからないことも多いので保育士転職サイトを頼ろう
ここまで保育士の良い就職先の保育園の選び方を紹介しましたが、「そんなの聞けない、わからない」という内容もあると思います。実際にその部分が保育士の転職の難しさでもあります。
そういう時は、このような保育士の就職転職に詳しい専門家に頼るというのも一つの選択肢になります。保育士の転職サイトはたくさんの求人を保育士に紹介して転職に導いているので、こと求人という点に関しては実際に働いている保育士よりも詳しいこともあります。保育園の園長の性格やどんな人がいるかというような内部事情も知っていることがあります。
特に給料のことなどはうかつに聞けないですよね。保育士の転職サイトはあなたに変わって保育園に様々な質問をぶつけてくれるので、気兼ねなく保育園に質問をすることができます。まだ登録したことが無いという方はぜひ一度登録してみてください。
- マイナビ保育士|全国の正社員・パート保育士の求人に対応しています。登録するとネット上での検索などでは見つからない非公開の人気のある高待遇の求人情報も得られます。 まずは求人情報を知りたいだけという方でもOKです!
- ジョブメドレー保育士
| 全国対応でネット上から求人応募が可能です。すぐに転職するつもりはなくても、とりあえず登録して求人を見ることができます。自分のペースで転職をしたい人におすすめです(^^)
- ヒトシア保育| ※全国の正社員・派遣・パート保育士の求人に対応しています。登録しないと得ることができない非公開の求人もたくさんあります。 求人数も多いのでとにかくたくさんの情報を得たいという人にもおすすめです。
※ 紹介できる求人などに差があるため転職サイトは複数社に同時登録して併用がおすすめです。就職転職活動が不安な方はまずは簡単な相談目的での登録でも大丈夫です。
※ 保育士の転職サイトは新卒の方や未経験の保育士の方、資格取得見込みの方でも利用可能です。
まとめ:保育士の良い就職先の保育園求人の選び方・探し方・判断基準を解説!
最初に、保育士の良い就職先の保育園求人の探し方を紹介しました。
ここまで紹介した方法はそれぞれにメリット・デメリットがありますし、人それぞれに向いている向いていないというものもあります。自分のできる範囲で複数の方法を組み合わせて使うのが良いです。また、どの方法を用いたとしても、最終的には保育園の見学や面接になるため、そこから先は自分自身の目で保育園の良し悪しを見極める必要がある ということは忘れないように注意しましょう。
保育士の良い就職先の選び方のまとめは以下になります。
- 仕事内容
- 保育理念
- 保育・教育手法
- 担任制度
- 行事など
- 給料について
- 年収総額で比較する
- 昇給を考慮する
- 利用できる制度について
- 保育士宿舎借り上げ制度
- 保育士等キャリアップ研修制度
- 給食について
- あって当たり前以上の制度があるかどうか
- 実際に利用できるかどうか
- 保育士の仕事の負担について
- 園児と保育士の対人数を比較する
- 残業時間や持ち帰りの仕事・サービス残業の有無
- 保育園の場所について
- 通勤時間
- 通勤手段
- 保育園の人間関係について
- 離職率で見極める
- 見学と面接で見極める
- 保育士転職サイトに聞く
- 口コミで見極める
保育士の良くない就職先の選び方を以下になります。
- 見学しないで決める
- 施設形態・運営母体だけで選ぶ
- 基本給だけで比較する
- 残業ゼロ等の甘い誘い文句を鵜呑みにする
- 仕事内容が楽そうという基準で選ぶ
保育士求人の待遇などの内容はエリアによっても事情は異なるので、自分が応募できて合格できる範囲のなかで求人を比較検討し、総合的に自分にとって良い方を選ぶということが大切です。